12月 9日 物理化学者ハーバーが生まれる(1868年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

アンモニアを合成するハーバー・ボッシュ法で知られるドイツの物理化学者フリッツ・ハーバー(Fritz Haber、1868-1934年)が、1868年のこの日、プロセイン王国ブレスラウ(現在のポーランド)に生まれました。

フリッツ・ハーバー
  フリッツ・ハーバー photo by gettyimages

彼のもっとも有名な業績は、カール・ボッシュ(Carl Bosch、1874-1940年)と共に1906年に開発した、窒素と水素からアンモニアを生産するハーバー・ボッシュ法(N2+3H2→2NH3)です。農作物を育てるための肥料としてアンモニアは必要不可欠なものであったことから、ハーバー・ボッシュ法は「水と石炭と空気からパンを作る方法」ともいわれました。

 関連の日〈10月12日 ハーバー・ボッシュ法の特許出願(1908年)

人口増加によってひきおこされた食糧難を解決できる、画期的な成果を生んだとしてハーバーは賞賛され、のちにノーベル化学賞を受賞(アンモニア合成法の開発に対して。第一次世界大戦終結後に、さかのぼって1918年度の受賞者とされた)。

ですがハーバーは第一次世界大戦中に毒ガス兵器の開発にも携わっていたことで、受賞した際には物議を醸すことになりました。

じつは、ハーバー・ボッシュ法自体も、大戦中は火薬の原料を作るために使われていたそうです。

科学は一歩間違えれば戦争の道具になってしまうということを思い知らされますね。