「東京地裁はゴーン氏の保釈を認め直ちに釈放せよ」ある会計人の提言

長期拘留には、なんの意味もない
細野 祐二 プロフィール

自白調書が不可欠だが…

垂れ流し疑惑の数々が、日産自動車に財産上の損害を加えたかどうかは大いに疑問であるし、何よりも、ゴーン前会長に「自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を加える目的」があったどうかは、ゴーン前会長の心の中の問題で、それはゴーン前会長に聞いてみなければ分からない。

すなわち、特別背任でやるためにはゴーン前会長の自白調書が不可欠なのである。

特捜検察が逮捕して叩けば、どんな人でも自白調書に署名する。インテリほど拷問に弱い。否認して無実を裁判で争ってみても、日本の刑事裁判における起訴有罪率は99.9%なのである。ならば、保釈や執行猶予と引き換えに嘘の自白調書に署名した方が良いと、誰でもそう思う。

 

しかし、ゴーン前会長は受験エリート型のひ弱なインテリではない。特捜検察がどのような威嚇的強要を行おうが、ゴーン前会長が既に用意されている自白調書に署名することはない。何よりゴーン前会長は日本語が通じない。ならば、ゴーン前会長の再逮捕による長期勾留は何の意味もない。

12月10日、ゴーン前会長の勾留満期がやってくる。ゴーン前会長の弁護人は、当然、ゴーン前会長の保釈申請(権利保釈という)を東京地方裁判所に出す。裁判所は、儀礼上、ゴーン前会長の権利保釈に対して検察官に意見を求め、検察官は当然のことのように異議を唱える。

東京地方裁判所のいち担当裁判官が、特捜検察が組織を挙げて異議を唱えるゴーン前会長の保釈申請を認可するのは至難の業だという。

しかし、ゴーン前会長に罪証隠滅の恐れは皆無である。なぜなら、ゴーン前会長が罪証隠滅のために用いることのできる証拠資料や人的関係は、全て日産自動車側の内部資料と人間関係であり、それらは日産自動車側との司法取引により、全て特捜検察の管理下にあるからである。

ゴーン前会長には罪証隠滅の恐れがなく、何よりも逮捕事由がない。ゴーン前会長の権利保釈を認めないのは著しく正義に反する。

東京地方裁判所は、ゴーン前会長の保釈申請を認め、即日ゴーン前会長を釈放せよ。