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38歳「貯蓄ゼロ」Aさんと「貯蓄3000万」Bさん、格差のワケ

じつは、わずかな違いなんです
年齢や収入は同じなのに、なぜか貯蓄額に雲泥の差がついているーー。そんな男性二人のお客様がいたというのが、『ほったらかしでもなぜか貯まる!』などの著書があるファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん。
「貯まる男」「貯まらない男」の差はいかにして生まれたのか? 両者のお金に対するスタンスの違いを、具体的なエピソードを挙げて紹介します。

文・構成/星飛雄馬

「貯まる男」「貯まらない男」は接待の場でわかる

皆さんこんにちは。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢です。

同じ会社で、同じ期間働いている同期入社の二人。年収も同じくらい。それにもかかわらず貯蓄ということに関しては、二人に大きな差が開いてしまうことがあります。

なぜ、こんなことが起こるのでしょう? 38歳で年収800万円の同期入社の男性、AさんとBさんのケースを見ていきましょう。

 

このAさんとBさんは、私が営業の仕事をしていたときのお客様でした。「38歳、年収800万円」と年齢や収入は同じものの、二人の性格はまったくといっていいほど対照的。その差は、行動に大きく表れていました。

クライアントであるAさんを、私が接待したときのことです。「今日は自分が支払いを持つ必要がない」ということを理解しているAさんは、ここぞとばかりに大量の品を注文し、お酒も多く召し上がっていました。

ちなみに、私が接待に利用していたお店は、特別高級店ということはなく、一般的なレストランです。それにもかかわらず、Aさんは「ここで少しでも多く食べなければ、損」とばかりに旺盛に食べていました。

一方、Bさんの場合はどうでしょうか。Bさんはグルメな方で、私が接待するような会食の場でも、いつもご自身の方からお店を選び、予約してくださいました。

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「自分が行ってみたかったお店だから」

と、支払いはBさんがなさってくださいます。いたたまれなくなった私が、

「今回は、私が接待をする側なので……」

と告げると、

「では、食後にカフェでお茶でもいかがですか?」

と提案してくださいます。そして、カフェでの支払いは私にさせてくれることによって、私の心理的な負担を軽減してくださるのです。

接待の時の立ち振る舞いが好対照なお二人。貯蓄の方も、くっきりと明暗が分かれるほど、差が出ていました。

接待の時に、ここぞとばかりにたくさんの注文をしていたAさん。彼には、ほとんど貯蓄がありませんでした。38歳で年収800万円ですから、収入の水準としては高い方でしょう。それでも、Aさんには貯蓄がまったくなかったのです。

それでは、グルメなBさんの貯蓄はどうでしょう?

BさんもAさんと同じく年収は800万円。確かに収入は高いのですが、同じ年収のAさんが貯蓄ほぼ0なのに対し、Bさんは有価証券(株、債券、投資信託など)だけで約2000万円。預貯金で約1000万円。そしてさらに、不動産も数件所有するほどの、個人資産を築いていたのです。

私がこれまでたくさんのビジネスパーソンと会ってきた経験から言うと、どうも接待の場で、他人の支払いだからと欲ばり、多く注文するような人には、お金持ちは少ない印象があります。

支払いがないことは、得をしているように見えますが、お金を支払わない代わりに「少しでも損をするのが嫌な人なんだな」といった印象を購入してしまっているのかもしれません。

一方で、Bさんのようにこだわったお店で食事をとることや、相手にご馳走して貸しをつくることにもなるお金の使い方は、次回自分が接待をするお店選びのリサーチになったり、相手をやる気にさせるといった面で、“投資”になっているのかもしれません。

実際に、お二人の話を聞いているとBさんは会社で多くの人に慕われ仕事も楽しそうなのに対し、Aさんから楽しく仕事をしている様子をうかがえる機会はほとんどありませんでした。