秘訣!貯まる人が「投機」と「投資」と「資産運用」を使い分けるワケ

「違い」がわかる人ほど損をしない
福田 猛 プロフィール

資産運用のつもりで「投機」してしまう人たち

資産運用は「投機」でも「投資」でもありません。つまり、再現性のある運用手法が必要です。

運用手法は2つです。

1つは毎月5万円の「積立投資」です。積立投資については過去の記事(『ほったらかし投資で「貯まる人」が、「下がる投信」を買い続ける理由』『つみたてNISAとiDeCoで「損」する人たち、その3つの共通点』)で詳しくご説明したので、読んでみて下さい。

Aさんの場合は20年ありますので、「世界株式タイプ」の投資信託中心に積立を行うのが基本です。

 

もう一つの運用手法は600万円の「一括投資」です。

一括投資とは、一度にポンと資金を投じることです。この際は目標とする期待リターン(4%/年)になるよう国内外の株式や債券等へ分散投資をします。各運用資産を組み合わせることを「ポートフォリオを組む」と言いますが、理にかなった分散投資をすることが大原則です。

ポートフォリオ運用について様々な組み合わせ方がありますが、これに関する本や論文はいっぱいあり、ここでは割愛しますが1つ重要なことは、第4回(『普通の人が「億単位」の資産を築いた…! その意外すぎる投資法』)で申し上げたとおり、正しい理屈で行っているなら「途中で止めない」ことです。

まとめますと、資産運用は将来の資産推移を考えながら目標を立てて理にかなったポートフォリオを組んで資産を運用することです。

「投機」と「投資」と「資産運用」は全く異なるものですが、実際にご相談頂くお客様の運用状況を聞くと、資産運用をしようとしているのに投機をしていたりするケースが非常に多いです。

〔photo〕iStock

冒頭の言葉を振り返ってみましょう。

「毎日株価チャートを見てチェックする時間がないから資産運用はできない」
→毎月株価チャートを見てというのは株式の短期売買をする人の話で投機にあたります。資産運用をするのに毎日株価チャートを見る必要はありません。

「企業の成長性や財務分析ができないと資産運用はできない」
→企業の成長性や財務分析が必要なのは投資です。このケースは投資と資産運用の違いを理解する必要があります。

「これから資産運用をしようと思うんだけど、何に投資すれば儲かるかな?」
→何に投資すれば儲かるかを考えるのは投機か投資です。短期的に何が儲かるかなと考えるのは投機ですし、長期的に個別企業の株価上昇を考えるのは投資です。

このように言葉の違いを理解すれば自分が何をしているのか、何をしたいのかが見えてきます。

最後に、今回は投機・投資・資産運用の違いをご説明しましたが、どれが良くてどれが悪いということはありません。しかし、10年後必要になる子供の学費を貯めるために「9年後に投機をして学費を捻出する」というライフプランを立てる人はいないでしょう。

また、どれだけ成長性がある企業だと信じてアマゾン1社に株式投資をしても、資金が必要なタイミングに不祥事が発生したりバブルが崩壊したら資金計画は大きく崩れます。

あくまでも目的に応じて方法を変えていかなくてはいけないのです。3つの言葉の違いを理解して自分がやりたいことを是非実践してみて下さい。