NHKあさイチでも特集…うつ病の薬、本当に大丈夫なんですか

手が震えるなど、副作用が厳しすぎる 
週刊現代 プロフィール

薬をやめた後も大変

抗うつ薬は、脳に作用するため、精神面の副作用も大きい。

うつ病を経験したノンフィクション作家の上原善広氏が実体験を語る。

「'10年に(うつと躁を繰り返す)双極性障害と診断され、三環系抗うつ薬とベンゾジアゼピン系の睡眠薬・ハルシオン(トリアゾラム)、同系抗不安薬のデパス(エチゾラム)などを処方されました。

薬を服用するとまず体が動かなくなり、眠っていないけれど眠っているような状態になりました。

薬を飲み始めてから1ヵ月後、3ヵ月後、そして、1年後に3回自殺未遂を起こしました。脳に影響を与える薬なので、理性のたがまでも外してしまったのです」

 

うつ病の場合、抗不安薬や睡眠薬がほぼ間違いなく一緒に処方される。こうして、あっという間に何種類にも薬が増えていくのだ。

「効かないものだから、薬がどんどん変更されるんです。許容量一杯一杯になってくると、違う薬にスイッチして、またその薬の最大許容量までやるという繰り返し。

しまいには医師からは『統合失調症じゃないか』と言われ、さらに薬を出されそうになり、『おかしい、もうやめよう』と思い留まることができました」(上原氏)

それはギリギリの判断だったという。

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今年の4月から処方が規制され原則、睡眠薬と抗不安薬を併せて3種類までとなったので、多剤の問題は以前に比べ、改善されつつあるという。

が、一方で抗うつ病薬の専門家で、はるの・こころみクリニック院長の田島治氏は「減薬、断薬の問題が大きくなっている」と言う。

「抗うつ薬や抗不安薬は、やめるときが難しく、減らしただけでも『離脱症状』が出ます。目眩、頭痛、ふらつき、情緒不安定になって手足がしびれたり、突然死にたい気持ちになったりすることもある。

ある患者さんは抗うつ薬の断薬後、包丁を持つと『人を刺す』という強迫観念に悩まされるようになりました。離脱症状は1~2ヵ月で消失するものと、何年も続くものがあります」

ちょっと不安定で、元気がないと病院で言えば、医者は薬を出す。だが、うつ病の薬に一度手を出せば、簡単には抜けられない。

「週刊現代」2018年11月24日号より