政府主導のキャッシュレス社会は「デジタルファシズム」の前触れだ

ほんとうに国民のためになるのか?
大原 浩 プロフィール

米国を中心に金融監視社会が着々と構築

パナマ文書問題に代表されるタックスヘイブンやスイスの秘密口座、あるいは日本人の海外口座等が暴かれつつある。ゴーン容疑者ももこの手の「海外口座」で脱税を行っていた模様である。

もちろん適正な税金の徴収を行うことは大賛成であるが、自分の懐具合をすべて政府や大企業にさらけ出すことには、少なからぬ抵抗がある。

位置情報と決済履歴を紐づけられれば、プライバシーは無いも同然である。大々的に政府が推進した銀行口座とマイナンバーの紐づけが進んでいないのは、国民の無言の抵抗とも言える。

 

米国では、FinCENという財務省の下部組織がマネーロンダリングなどの摘発を目的に、解析技術を向上させている。

実は私が執行パートナーを務める人間経済科学研究所代表パートナーの有地浩は、30年ほど前にこのFinCENで研修を受けている。当時すでに、偽名を使ってもデータ解析によって本人口座を特定できる技術が完成していた。

その後30年で技術の精度は相当向上しているはずだが、このテクノロジーが犯罪捜査だけに使われるという保証はないし、日本の金融システムも、事実上FinCENに連動している。

さらに、共産党政府の中国はQRコードの活用で先進的だともてはやされているが、天井の無いアウシュビッツといわれるウイグルでも、電子マネーなどとは関係なく住民にQRコードを付与している。

QRコードは各家庭に紐づけされているため、警察が検査した時に家族では無い人物がその家にいれば、密談をしていたとされ、その家の家族もろとも即刻逮捕される。その後どうなるのかは、恐ろしくて書けない。

キャッシュレス社会という政府主導のスローガンが、ジョージ・オーウェルのSF小説「1984年」のような国民監視型社会の到来を告げているように感じるのは私だけだろうか?

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