俳優の彼氏に「いっしょに街を歩きたくない」と言われ僕が思ったこと

日本ではゲイの俳優は成功できないの?
鈴掛 真 プロフィール

けれど、当然のことながらイケメン俳優業界は、狭き門。ブレイクを狙う新人も、志望者もごまんといる中では、ビジュアルや個性、演技力が秀でた上に、運と縁とがなければ、成功の前に、日の目を見ることすら困難です。

だとすれば、むしろセクシュアリティを個性として活かすって手もあるんじゃない?
隠すとか、隠さないとかの前に、そもそもそれが自分なんだから。
社会や周囲の目に合わせて自分をひた隠すより、セクシュアリティに限らずとも、あらゆるしがらみから自分を解放させた方が、役者として一皮剥けた良い演技ができるのではないか、と思うんです。

もちろん、ハリウッドならまだしも、今の日本でそれを実行するには、相当な勇気が必要です。悪目立ちするかもしれないチャレンジに賭けるくらいなら、イケメン俳優として地道に努力するのも、賢明な選択。
けれど、先述のハリウッド俳優たちの表情を見ると、仕事の成功はともかく、以前よりも、カミングアウトをした後の方がみんなとにかく幸福そうに見えるんです。

ルーク・エヴァンスが言うように、セクシュアリティなんて、そもそも人間を評価する指標にならないのかもしれない、と。

 

『笑っていいとも!』からの出演依頼

映画やドラマとは随分違うのだけど、2014年に最終回を迎えた国民的人気バラエティー番組『笑っていいとも!』に、僕は一度だけ出演したことがあります。
出演したコーナーは、『女性がいくら恋しても振り向いてくれない…… オネメンコンテスト』。

オネメンとは“オネエ系イケメン”のことで、カーテンの奥から登場したイケメンが、喋り始めると実はオネエで、そのギャップを楽しむ、という企画でした。

アシスタントの『いいとも青年隊』が、放送の最後に「朝9時半までに新宿アルタ前に集合してください!」と呼びかけていたのを、みなさんも聞いたことがありますよね。

面白い素人が都合よく集まってくれるとは限らないので、実はあらかじめ番組スタッフが、出演に相応しい人を自分の足でハンティングしていたんです。

ヤラセというわけではなく、声をかけられた人も、当日の朝に集まった素人といっしょにオーディションを受けて、合格した人だけが『笑っていいとも!』に出演できるシステムでした。

そんなわけで、オネエ系イケメンとしての出演を提案されたのだけど、僕は丁重にお断りしました。

だって僕、オネエじゃないから。