日本人ノーベル賞受賞者の色あせない発見「光るタンパク質」の驚愕

下村脩氏のGFPは「写真」を変えた!
田中 沙紀子 プロフィール

GFPを使えば、細胞内の特定のものだけを光らせて観察することができるのです。実際に光っている様子を、以下の写真からご覧ください。

左上:細胞全体、右上:β-アクチン(細胞骨格)、左下:ミトコンドリア、右下:α-チューブリン(細胞骨格)
(データ提供元:Evrogen JSC)

さらに、下の写真のように、いろいろな細胞の中で特定の細胞だけを見ることもできるのです。

Photo by Wikipedia commons / CC-BY-2.5.

こうした観察ができるようになったことで、細胞の基本的な働き方や、それがおかしくなって起きる病気の仕組みがたくさん解明されてきました。GFPは、生命科学や医学の研究において、なくてはならない重要な道具なのです。

今では、研究結果を報告する論文で見かける「細胞の様子を観察した写真」のほとんどは、GFPで何らかのタンパク質を光らせているものである、と言っても過言ではありません。

それほど、世界中の多くの研究者たちがGFPを使って研究をしているのです。

下村先生が発見されたGFPは、先生が亡くなったあとも、きっとたくさんの研究結果を生み出すための道具として大活躍してくれるでしょう。