〔PHOTO〕gettyimages

日産はなぜ「幹部の総退陣」という手を打たなかったのか

まずは信頼できる体制づくりが必要では

この先何が待っているのか

西川廣人社長が率いる日産自動車は先週木曜日(11月22日)、臨時取締役会を開き、有価証券報告書の虚偽記載の疑いで逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者(前会長)ら2人の「代表権」を解く解任決議案などを全会一致で可決した。

ゴーン容疑者らの逮捕からわずか3日後という解任劇に、日産が「機動的な対応をした」と評価する向きは多いかもしれない。新聞やテレビでさえ、次々に出て来るゴーン容疑者らの役員報酬の隠蔽工作や背任・横領容疑を巡るスクープ合戦に忙殺され、経営やコーポレート・ガバナンス(企業統治)の観点から解任劇の意味を評価する余裕がないようだ。

しかし、一連の西川・日産の対応はあまりにも拙速であり、乱暴だ。ゴーン容疑者らを庇う気は毛頭ないが、西川・日産がゴーン解任の根拠にした会社法上の善管注意義務は、ゴーン容疑者らの犯罪を見逃した日産の取締役全員にかかる義務である。

仮にゴーン容疑者らが有罪ならば、会社法に照らして、西川社長を含む取締役全員が「特別利害関係」を有する取締役にあたり、解任決議に票を投じることはもちろん、取締役会を開くことすら許されなかった疑いが残る。

なぜ、西川・日産は、これほどガバンス不在状態になったのか、この状態の先に何が待っているのか、そして、どうすれば影響を最小限に抑えられるのか。そういった命題を考えてみたい。

 
この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら