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愛社精神が「世界最高ホテル」を作る! 帝国ホテル社長の夢

大塚英樹の「成功するトップの覚悟」⑧
ジャーナリスト・大塚英樹氏は、長年にわたり企業経営の最前線で「企業のトップ」という存在をウォッチしてきた。その中でいま、大きな変化が起きていることを感じている。大塚氏は近著『確信と覚悟の経営 ーー社長の成功戦略を解明する』で、16人の日本を代表する企業トップに変革の時代を生き残るための「確信」と「覚悟」を聞いた。短期連載でお送りする。第8回は、帝国ホテルの定保英弥社長に迫る。

子供の頃からの「夢」が「使命感」に

経営者に必要な、最大にして最重要の資質は「使命感」だと考える。

それは「世のため、人のため」という思想からくる思いだ。創業経営者は創業時からすでに「夢」「志」を内在させており、それらは「使命感」とワンセットになっている。

しかし、サラリーマン経営者は、会社は自分の資産・財産でもないし、特別な待遇や教育を受けるわけでもない。

 

そもそもその会社に入ったのは、偶然に過ぎない。

学生時代にいくつかの内定を得ていれば、まったく違う会社で、まったく違う人生を歩んでいても少しもおかしくはなかった。コミットメント(確約)は創業経営者に比べてはるかに小さなものとならざるを得ない。  

では、そんなヒラ社員がどうやって「経営者」になるのか。

いや、なれる会社はどういう会社なのか。

それは社員なら「夢」「志」を抱いているかどうか、会社なら「世のため、人のため」という大切な価値観を持っているか否かで決まる。

                                      定保英弥帝国ホテル社長   提供=帝国ホテル 

その点、定保英弥はどうか。使命感は、企業理念「創業の精神を継ぐ日本の代表ホテルであり、国際的ベストホテルを目指す企業(後略)」の実現にある。

迎賓館として開業した128年前当時の原点に立ち戻り、〝帝国ホテルらしさ〟のさらなる追求や、帝国ホテルのDNAを次代に引き継ぐべく人材の育成に精力を注ぐのは、そのためだ。