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# 性犯罪

上司に性交渉を強要された挙句、正社員の立場を失った「女性の悲劇」

被害者が泣き寝入りするケースが多い

私は行政書士をしながら男女問題研究家として活動しており、これまで何千件という離婚などの男女トラブルの相談を受けてきました。年末のシーズンになると忘年会などでの男女トラブルの相談が増えてきます。

前編では相談者である的場裕介さん(61歳、仮名)の娘さんが、会社の飲み会で無理やりお酒を飲まされて酩酊状態に陥ったところ、直属の上司が娘さんを介抱するどころか家に入り込んできたケースを紹介しました。

娘さんは上司から力ずくで非合意の性交渉を強要され、避妊する暇すら与えられず、身体的にも精神的にもボロボロにされてしまいました。さらに、医療費を上司に要求したところ、上司が「実は自分たちは付き合っている」などと大ウソをついて開き直ってきたというところまでを紹介しました。

性犯罪は被害者がセカンドレイプ(責任を取らせる過程で、さらに傷つけられる)を恐れて泣き寝入りするケースが圧倒的多数。今回はどうなったのでしょうか。

 

上司は「首を縦に振っていた」と言い張ってきた!

そもそも相手方の同意なしに性交渉に及ぶことは明らかな違法行為です。具体的にいうと酩酊状態で性交渉に及ぶ行為は刑法178条の準強姦罪なので、今回のケースにつおて上司に言い逃れの余地はないはずですが…。

「娘さんは首を縦に振っていましたよ!確認してみたらどうなんですか?」

しかし、そんなふうに上司は娘さんの「首の動き」に焦点を当てて「同意あり」だと言い張ってきました

実際のところはどうなのか。

娘さんいわく、最初の段階で何度も「やめて!」と頼んだけれど、途中の段階で上司が「セックスをさせてくれたら、みんな(部署のメンバー)には言わないから」と脅してきたので、最後の段階では恐怖のあまり身動きがとれなくなったというのです。

仮に娘さんが首を縦に振っていたとしても、それはもうすでに性犯罪が実行された後のタイミングである可能性が高い。しかも、上司のなかには「途中でやめる」という選択肢もあったはずですが、結局のところ、最終的には姦淫行為に及んだのだから、「途中でやめなかった責任」は否定しようがありません