「黒いダイヤ」密漁ナマコ規制強化で、闇社会の資金源は断たれるか

罰金は一気に15倍へ引き上げ
松岡 久蔵 プロフィール

また、瀬戸内地区の漁協幹部は「密漁が長く問題として取り上げられながらも対策が遅れてきたのは、事情に気づきながらも票離れを恐れて議員が何も言えなかったことや、密漁者が知り合いにいるから波風を立てたくない、といった地域の内情がある」と問題の根深さを指摘する。

 

漁業者の減少対策にもなるか

水産庁は今回の流通業者への罰則新設のほか、国産ナマコの漁獲証明制度を2020年をめどに導入する方針を打ち出している。税関で、都道府県の漁業協同組合連合会が発行する原産地証明書の提示を求め、密漁品の輸出を排除する日本独自の仕組みだ。

密漁対策には、地元漁業関係者の協力が欠かせない。密漁が横行し漁業者の収益が減少すれば、廃業が進み、担い手不足に拍車を掛けることになりかねない。水産庁によると、2017年の漁業就業者は65歳以上が約4割。09年以降、新規就業者は年間1900人前後にとどまっており、漁業人口の減少は避けられない。

取締りは当局と密漁団とのいたちごっこだ。今回の罰則強化により、密漁の減少が期待される。

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