地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
1977年のこの日、「夢のカメラ」として開発競争が続いていた自動焦点(オートフォーカス、AF)カメラ「コニカ C35AF」が、小西六写真工業(のちのコニカ)から発売されました。

自動露出、ストロボ内蔵のカメラで、愛称は「ジャスピンコニカ」。販売価格は4万4800円と高価なものでしたが、ネーミングも当たり、年間で35万台を販売する爆発的なヒット商品となりました。
小西六が特許を申請しなかったため、各カメラメーカーが競ってAFカメラを開発販売するようになり、カメラブームが巻き起こったそうです。
AFのメカニズム方式にはいくつか種類がありますが、このカメラでは、2つの窓から入った被写体像を2つのミラー(片方は固定、片方は可動)でとらえ、その2つの像が合致する箇所を判断、そのピント位置にレンズを駆動します。つまり、それまでの二重像合致式の光学視差式距離計を自動化した原理でした。
なお、小西六は、1940年11月3日には国産初のカラーフィルムも発表しています(さくら天然色フヰルム、後のサクラカラーリバーサル。2007年生産終了)。これは日本の写真用カメラフィルムのトップブランドの1つとして長きにわたり君臨しました。