地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
1967年のこの日、ケンブリッジ大学の大学院生だったジョスリン・ベル・バーネル(Susan Jocelyn Bell Burnell、旧姓:Susan Jocelyn Bell、1943年- )と、その指導教官アントニー・ヒューイッシュ(Antony Hewish、1924-)は、宇宙空間から約1.3秒間隔で送られてくる奇妙な電波を発見しました。
100億分の1秒の誤差もなく、1.3373011922秒ごとに送られてくるこの信号は、当時知られていたどんな天体でも説明がつかず、知的生命体からの信号かもしれないと考えたベルとヒューイッシュは、この電波源に「LGM-1」(Little Green Man、小さな緑の人)と名づけました。
じつは、この謎の電波の正体は、高速で回転する中性子星から放射されたもので、このような天体は現在では「パルサー」と呼ばれています。回転する灯台の光が、一定の間隔で周期的に届くのと同じ原理で、この中性子星も特定の方向に光を放射しながら1.3秒に一回という超高速回転をしていると考えられています。
ベルとヒューイッシュの発見は、それまで想像上の天体でしかなかった中性子星という存在に、観測的な証拠を与えた重要なものだったのです。
残念ながら、緑色の小さな宇宙人はまだ見つかっていませんが、青色の火星人はひそかに地球にやってきていたのでした。