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フランス人の「出産&子育て」が、日本とここまで違うワケ

フランス人は「里帰り出産」をやらない
横川 由理 プロフィール

フランスの赤ちゃんは規則的?

入院中から赤ちゃんのスケジュールはきっちり決められています。ミルクの時間は、10時、2時、6時の4時間おき。1日は24時間なので、昼間でも夜でものこ時間はずれることなく、必ず10時、2時、6時のタイミングで進めていきます。

夜中に起きるのはつらいものですが、このタイミングであれば夜中の授乳は2時の1回だけになります。日本のように3時間おきとか、泣いたらあげるということは行いません。生まれて1週間経たないうちに、4時間おきのミルクが習慣になることがほとんどです。

朝10時のミルクが終わって、しばらくするとお風呂です。沐浴(りんよく)は、キッチンの流し台などでベビーバスを使っておこないます。赤ちゃんがベビーバスからはみ出るようになると、普通のバスタブを使うようになりますが、基本的には1人で入浴させます。

フランスのお風呂は個人ごと。普段はシャワーしか浴びません。お湯をバスタブに張る場合でも、一人ひとり流してしまいます。なぜなら、ホテルのバスルームのようにお風呂場に洗い場がないからです。バスタブの中で体を洗うので、家族みんなが同じお湯に入るのは難しいですし、そもそも誰かと一緒にお風呂に入る習慣もないのです。

日本のように母親が自分の体を洗いつつ、赤ちゃんを洗って、湯船に浮き輪を使って浮かべる、他の兄弟の体を洗うなど、入浴時はパニック状態。お風呂から上がっても赤ちゃんが最優先。自分はバスタオル一枚で奮闘した経験のある方も多いのではないでしょうか。

お風呂好きの私たちにとって、赤ちゃんと一緒にお風呂に入るのはうれしいものです。でも、フランス人はお風呂に入るのを楽しいとか、気もちよいとか思っていないのですね。歯を磨くのと同じ感覚です。きれいにするために体を洗うのであって、シャワーだけでも構わないのです。

 

1人で寝かされるフランスの赤ちゃん

家族で「川の字」で寝るイメージの私たちには、目に届くところに赤ちゃんがいないと不安に思うかもしれませんが、フランスでは赤ちゃんは産まれたときから、両親とは別の部屋に一人で寝かす習慣があります。

しかし、子ども部屋を用意できる広い家に住んでいる夫婦ばかりではありません。我が家は40㎡くらいのワンルームだったので、夫婦のベッドの横にベビーベッドを置いていました。子どもが寝ているときに煌々と電気がついていても、友人を呼んで食事をしているときでも、子どもはスヤスヤ。4時間ごとのミルクタイムには影響はありません。

1人で寝かせることに不安を抱く人も多いでしょう。よほどの豪邸でない限り赤ちゃんが泣くと声が聞こえるものです。不安に思う場合は、ウォーキートーキーを備えつけると安心ですね。

〔photo〕iStock

フランス流子育てでは、赤ちゃんは夜泣きをすることは滅多にありません。仮に夜泣きをした場合であっても、すぐに抱き上げることはしません。何となく泣いているのか具合が悪くて泣いているのかは、親には分かるものです。ちょっと待って、観察して何でもなければ放っておきます。赤ちゃん側も泣いても構ってくれないことを悟り、結局は夜泣きをしなくなるわけです。

統計があるわけではありませんが、赤ちゃんが夜通し寝てくれる時期はフランス流の方が早い気がします。参考までに私の子どもは生後2ヵ月くらいからに、朝まで起きなくなりました。

日本の場合、赤ちゃんに過剰反応してしまう面があるかもしれません。赤ちゃん側にも、泣くと何とかなるというように潜在意識にインプットされてしまうようです。フランス流子育ては、時間などの規則を守って、それ以外は放任的な面もあります。よいところは是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。