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確定拠出年金、住宅ローン、教育資金、保険で「大損」する人の共通点

郵便局で保険を買っている人は危ない

「親の世代の貯め方」を鵜呑みにするのが一番危険

団塊世代の親を持つ子が、今は社会の中心ともいえる40代、50代の大人になっています。この世代の人たちは、親のお金の使い方を見て、またお金の使い方、貯め方の話を聞いて、「お金とはそういうものだ」と思い込んでいることが多いようです。ですが、その覚えてきたことは現代とはギャップがあり、むしろ間違っているといわざるを得ない場合があります。

たとえば、親の世代では、「投資は危険」→「貯金をしなさい」→「保険でお金を貯めなさい」→「保険は郵便局で」というのがひとつの上手なお金の扱い方だとされてきました。この考えが十分通用する経済状況であった時代なので、子どもにもそうしなさいと教えていたはずです。

また、昔は預金金利も高く、まだ国営であった郵便局の商品は信頼性もあり、どこの家でも「お金を貯めるなら郵便局で」と言っていたのではないかと思います。

もちろん、郵便局のいまの取り扱い商品が悪いというわけではありません。ただ、時代が変わり、物価も上がっているいま、資産を貯蓄で、または保険で持てばいいとは言えなくなっているのです。

こうした親の世代の考え方をそのまま鵜呑みにした結果、家計が破綻寸前に陥るというケースはじつはたくさんあります。今回は会社員のTさんの事例から、なにが間違っているのか、どうすればいいのかを考えていきたいと思います。

 

70歳までの住宅ローン、確定拠出年金は預金と保険…

会社員のTさん(45歳)は、現在、妻(43歳)と一人息子(3歳)の三人暮らし。お金がなかなかたまらなくて困っていると家計相談に来ました。現在の保有資産は、普通預金と定期預金を合わせて400万円ほどと、2000年ころに会社で始めた確定拠出年金が300万円ほど。お金がうまく貯まらないので、学資保険をつみたてて、教育資金を作りたいと話しています。

相談時は、収入から貯蓄額を出せない状況。つまり、収入のほとんどを使って生活をしていました。

「家庭が落ち着いたら、持ち家を持つ」ことがよいといわれてきたので、5年ほど前、マイホームを購入しました。30年ローンなので、返済は70歳まで続きます。それでも、60歳以降に確定拠出年金の一部を返済にあて、早期完済すると老後生活には影響しないだろうと考えています。

その住宅ローンの返済に加え、幼稚園受験に備え、息子に塾に通わせています。体を作るには食べ物からだと考え、食事にも気を使い、外食はファミリーレストランよりも専門店に行くなどのこだわりもあります。

貯蓄を増やしたいのに、どれもこれも減らせない支出と話し、どうにも改善点を見出せません。

また、その貯蓄の預け先や生命保険にもこだわりがあり、貯蓄はそのほとんどを「ゆうちょ銀行」に預けていることが安心で、「生命保険は農業組合の共済が安くていいんじゃない?」と親からいわれ、それにならっているそうです。

企業で加入している確定拠出年金も、もう17年も掛け金を積み立て続けているのに、その内容の見直しは一切しておらず、定期預金と保険商品を購入しているのみでした。

このTさんの資産状況を見ると、とてももったいないと思ってしまいます。確かに貯蓄をしてはいるのに、その方法が時代に合っていないのです。そのうえ、さらに学資保険に加入したいという希望は、少し時代錯誤にも感じます。

その理由について以下、説明していきましょう。