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本田圭佑から堂安、久保へ…日本代表の未来は「左利き」が握っている

その強さの秘密はどこにあるのか

近年、サッカー日本代表のエースと言われるポジションには、左利きの選手がいた。名波浩、中村俊輔、本田圭佑の3人は、際だった存在だったと言えるだろう。ロシアワールドカップ後に発足した森保JAPANでは、堂安律がその後継になるのか——。

日本代表は11月16日にはベネズエラ、20日にはキルギスと戦う。来年1月には、アジアカップを控える。試合を積み重ねる中、戦力アップが求められる。

左利きの選手の登用は、強化のヒントになるかもしれない。

 

それだけでアドバンテージがある

「左利きに不良品はない」

メキシコ代表MFアンドレス・グアルダード(ベティス)曰く、同国のサッカー界では、そんな言い回しがあるという。

つまり、左利きと言うだけで、アドバンテージがあるのだろう。右利きと比べ、左利きの総数は少ない。全人口の10−15%とも言われる。少ないからこそ、必然的に希少性が出る。

そして各ポジションを見渡したとき、左利きにしか出せない利点がある。

まず、両サイドを目一杯使うことを考えた場合、左サイドバック(以下、SB)はタッチライン際で左足を使ってボールを持てることが有利になる。数センチでも、ピッチを広く使える。それによって、中のマークもずらせるのだ。

また、右利きの左センターバック(以下、CB)が右足でボールを晒した場合、ゴールに近い位置にボールを置くことになって、奪われるリスクが高くなる。論理的に、左利きにメリットがある。左に大きく開いた場合は、SBと同じ効用が出る。

ボランチも、左利きは受けたボールを身体を開かず、ダイレクトで右サイドへ迅速に展開できる。左回りになりがちなボールの流れに、多様性を出せる。同時にテンポも替えられる。

アタッカーならば、左足独特のテンポで相手を切り崩せる。リオネル・メッシは超人的な領域の選手だが、アリエン・ロッベン、アントワーヌ・グリエーズマン、レロイ・ザネなど、左利きの名手は枚挙にいとまがない。これは単純に人口比の問題もあるだろう。ディフェンダーにとって、左利きとの対戦経験は乏しく、情報が限られるのだ。

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各ポジションに左利きを配することで、チームは組織として機能的に動くようになる。

名古屋グランパスの風間八宏監督は、川崎フロンターレの礎を作ったとき、各ポジションに左利きを配している。名古屋でも、CB、SB、ボランチ、FWに有力なレフティーを置く点は同じだ。