医者との結婚が「玉の輿」だとは限らない...その実例集

覆面ドクターのないしょ話 第40回
佐々木 次郎 プロフィール

自分の収入額は絶対教えたくない

2例目。こちらは別財布のケース。

奥さんは私が以前勤めていた病院の看護師さん、夫は私の患者さんで工場に勤務している。二人には子どもが一人いる。

夫婦共働きの典型的なパターンだった。二人から話を聞いて意外だったのは、奥さんも旦那さんもお互いがいくら稼いでいるのか知らないということだった。奥さんはこう言っていた。

 

「たぶん私の方が少し多いと思います」

この二人は、夫婦会議で決めた一定額を出し合い、集めたお金で家計をやりくりしていた。奥さんに素朴な疑問をぶつけてみた。

「それじゃ、不公平なんじゃないの?」
「どこがですか?」
「収入が多い人からは多く、少ない人からは少なく徴収するのが日本の税制の基本なんじゃない?」
「ヤですよ、そんなの。そんなことしたら、私のお小遣い減っちゃうじゃないですかっ!」
「じゃさ、各自の収入の一定の割合を家計として納めるというのはどう? これなら公平になるんじゃない?」
「ヤですよ、そんなの。そんな計算したら、私がいくら稼いでるかバレちゃうじゃないですかっ!」

夫婦別財布にしている人たちは、一体何歳になるまで別財布を続けるつもりなのだろうか? 人生100年時代、高齢夫婦にも金を巡る問題は多い。

「めおとでも 旅立つ日まで 別財布 」(次郎)

こう考えている夫婦って結構いるかもしれないなぁ……。