女子東大院生が、現代新書編集部を直撃して驚いたこと②

オビはファッションの最先端をゆく
現代新書編集部 プロフィール

ヨネ まずは、橋爪大三郎さんの『正しい本の読み方』。これは細いオビで、「読書が変わる!勉強法が変わる!」だけ。こういう、「シンプルな言葉で読者に買ってもらう」新書が、僕は好き。

ちなみに、この本には『必ず読むべき「大著者一〇〇人」リスト』もあるから、本好きなら必読だ

あなたは本を正しく読んでいますか?

ナナ (さりげなく担当本の宣伝もしてくるとは……)響きが良くて目にも留まる、キャッチフレーズですね! シンプルなものだとしたら、他にはいかがですか?

ヨネ 旦部幸博さんの『珈琲の世界史』はどう?  通常のオビだけれど、この特徴は、オビの文言が英語一言。A Cup of World History。

コーヒーにまつわるトリビアが満載

ナナ 「1杯の世界史」……ザッツ、シンプル! 英語のオビって珍しい気がしますが、なぜ英語にしたのですか?

ヨネ これは編集長と相談しつつ、「スタバなんかでおしゃれにカフェしながら、『ここでこんな本を読んでる俺ってかっこいいだろう』と想像してつい手に取るような、意識高い系の読者を取り込もう!」と、つくられたオビ。

ナナ これまたずいぶん、具体的なターゲット(笑)。

ヨネ 誰に売るかをキュッと絞ることで、新書の顔の形も固まってくる。

カラーガイドのチップとは?

ナナ 色あいも、コーヒーみたいな茶色でカワイイです。……色といえば、現代新書のカバーやオビの特徴のひとつは、色にたくさんの種類があることではないでしょうか?

ヨネ 色! 現代新書は他社の新書と違ってカラフルで、書棚に並んでいると、とても綺麗だよね。基本的にはデザイナーさんが色味を提案するのだけれど、その色の決定には、カラーガイドのチップを使う。

ナナ 何ですか、それは?

ヨネ 実物を見てみよう。これがカラーガイドだけど、色が数多く並んでいるよね!そして、小さなチップに切れるように、切り取り線がついている。この中から、提案された色と、チップとオビカバーのラフデザインを合わせて、吟味するんだ。

無数の色からどれが選ばれるかな……

ナナ わー、きれい! 見ているだけで楽しい! たくさん種類がありすぎて、どれを使うか、悩んでしまいそうです。

このたくさんのサンプルの中から、本の内容に合う色を最終的に決めていくということですよね?

ヨネ 表紙が顔面とすれば、色はその本を示す衣裳、すなわちファッションだ。新書は、本の中でも、語られるべき時代の流行の最先端を行く。その最先端で、落ち着いた色を見せる本もあれば、刺激的な色の本もある。手に持って思わず眺めてしまうカッコいい色もある。

無数の色には、中国、日本、フランス風の色味に特化したガイドもある

ナナ 渋くカッコよく決めるスタイルだったり、奇抜なファッションを着せて目立たせたり。まさに、コーディネートですね。

ヨネ このカラーガイドをもとに印刷所に色を指示して、「色校」を出してもらう。色校とは、最終的な色味を確認する試し刷りで、発色が鮮やか。これを見て、なんかイメージと違う色だなと思ったら、デザイナーさんが改めて色を変えたりもする。

ナナ 本の内容と色のイメージ……ぴったり合っているなと感じるものがたまにあります。たとえば、投資がテーマの『プライベートバンカー』は、ゴールドでギラギラ、野心的な感じ。赤い吹き出しの中の「国内では絶対無理」が目立ってますね。

それから『おとなの青春旅行』は、空を連想させる爽やかな青のグラデーションカラーが映えてます!

対照的(?)なイメージの2冊

ちなみに、これまでたくさんの本が刊行されていますが、特によく使われる色というのはあるのでしょうか?