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自動車業界に波紋!マツダの「新・人材採用法」が画期的すぎるワケ

技術者向けの教育内容をすべてオープン
井上 久男 プロフィール

アマゾン、グーグル、ベンツも頼るすごいサービス

ユダシティには200社を超えるパートナー企業がある。アマゾン、グーグル、メルセデスベンツ、百度(バイドゥ)などだ。こうした企業から得た情報で最新のトレンドを捉えて、教育コンテンツや試験に反映させていく。

ユダシティに対してマツダは、主に自動運転の開発やITに関して求める人材像や必要なスキルを開示。それをベースにユダシティが教育コンテンツを開発した。

その内容は、マツダだけにしか通用しないものではなく、普遍性もある。なぜなら、ユダシティは世界的な企業と連携して、教育コンテンツを作成しており、そうした情報も反映されているからだ。

マツダはまず、この教育コンテンツを社内教育向けに活用している。マツダの取り組みが画期的なのは、この教育コンテンツをユダシティのオンラインメニュー上で外部にオープンにしたことだ。

世界中のエンジニアが受講することで、日本はもちろん世界中にマツダが必要とするエンジニアを増やすことができる。また、マツダはユダシティとハイアリングパートナー契約を結んだことで、そのカリキュラム受講生をマツダに紹介してもらい、優秀な卒業生に連絡することも可能になった。

 

こんな効果が期待されている。新卒や中途で人材を採用してもマツダが求める水準でないケースがあるが、マツダ向けにカスタマイズしたコンテンツで学んだ人材を採用することで、面接前にレベルが分かるため、ミスマッチが起こりにくいといった具合だ。

そして何よりもマツダは「人馬一体」をキーワードに、自動運転の時代になっても人とクルマのインターフェースの良さ(乗り心地など)を大事にする方針を示しているが、「マツダらしさ」を理解している技術者を採用することにもつながるとの考えだ。また、今後は社内の職種転換にも活用していくという。

〔photo〕gettyimages

マツダ社内では人事部と統合制御システム開発本部が共同で新たな採用システムを編み出した。

その活動の中心となったのが同本部情報制御モデル開発部の渡辺修治氏だ。渡辺氏のキャリアがユニークで、そのキャリアがあったからこそ、こうした採用システムが生まれたように筆者には映った。