地方公共団体情報システム機構「マイナンバーカード総合サイト」より

確定申告の奇妙な案内…国税庁はマイナンバーカードを見限ったか

IDとパスワードでOKになるらしい

マイナンバーカードとの「決別宣言」?

つい先日、税務署からわが家に封書が届いた。開封すると、中に入っていたのは、

〈国税庁ホームページ「確定申告等作成コーナー」で確定申告書を作成されている皆様へ 税務署でIDとパスワードを取得してe-Taxで確定申告を始めませんか?〉

と題する文書。つい最近、「法務省管轄支局」を名乗る「消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」という架空請求ハガキが舞い込んだ直後だったので、「本当に国税庁か?」と思ってよくよく読むと、こう記されている。

 

〈【平成31年1月開始】e-Tax利用の簡便化に向けて準備を進めています

ID及びパスワードによるe-Tax利用(ID・パスワード方式)

マイナンバーカード及びICカードリーダライタが未取得の方については、厳格な本人確認に基づき税務署長が通知したe-Tax用のID・パスワードによる電子申告を可能とします。

○厳格な本人確認は、税務署における職員との対面などにより行います。

○メッセージボックスの閲覧には、原則として電子証明書が必要となります〉

さらに、(注)として、「マイナンバーカード及びICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応(導入後、概ね3年を目途に見直し)として行います」ともある。

筆者に届いた文書

おいおい、こんな書類にオイラの税金を使わないでくれよ。封書1通80円、作成費用にダイレクトメール委託料が乗っかって1人頭160円として、1万人で160万円、10万人なら1600万円、100万人なら1億6000万円。こうして税金は無駄に使われていくのか……。

ひとしきり憤ったところで、思わず文面を二度見してしまった。え、国税庁が「確定申告にマイナンバーカードはいらない」と認める、ってこと?

この通達は、各メディアでも報じられた。朝日新聞は11月7日、〈個人の利用率を上げるため国税庁は、マイナンバーカードが必要だった従来方式に加え、新たにID・パスワード方式を導入。スマホやパソコンでもマイナンバーカードなしで申告できる。ID・パスワードは運転免許証などの本人確認書類を税務署に持参すれば、無料で即日発行される。翌年以降の申告でも、同じものを使える〉と書いている。

いい機会だ。いまや話題にも上らなくなった、マイナンバーカードについて再考してみようではないか。というのも筆者には、この手紙が国税庁の「マイナンバーとの決別宣言」ではないかと思えて仕方がないからだ。