教育の既成概念を根本から変える「EdTech」の実力をご存知か

テクノロジーが「学び」を一変させる!
佐藤 昌宏 プロフィール

今までは何かを学びたいと思ったときは、学ぶための空間である学校と、指導者としての教師がセットで必要でした。このシステムは、明治時代からずっと変わっていません。

ところがEdTechでは、インターネットに繋がるデバイスさえあれば、誰もが好きな時間に好きな場所で、多様な学びを手にすることができます。しかも、学校では教師から一方的・一斉に知識が伝授されるだけでしたが、EdTechは個々の学習者が、自分に合った学習の内容や方法を選ぶことができます。

皆さんにもぜひ、EdTechを体験していただきたいですね。

──テクノロジーを積極的に活用すれば、得られるものも多いということですね。

その通りです。ただ、私はずっとEdTechに関わってきていますが、テクノロジーが万能とは思っていません。

よく講演などでも、「オンラインで十分に学べる」と話すと「学校はいらないのか」「先生は必要ないのか」というご質問をいただくのですが、私は、学校は「場」として必要だと思うし、リアルな空間で仲間と学ぶことも必要だと思っています。先生も、生徒のモチベーションに寄り添う存在として大切だと思うのです。

一方で、これからの時代を生きていくためには、テクノロジーを活用した学びも知っておかないといけません。

これも本書に書いているのですが、これからは「人生100年時代」であり、人々は生涯学び続けることが求められます。学校で学んだ知識だけではもはや通用しませんし、大企業なら定年まで安泰という時代もとうに終わっています。

現実の社会では新しいことが次々に起こり、学び続けなければスキルや知識はすぐに陳腐化するでしょう。自分を常に磨く方法のひとつとして、EdTechが有効なのです。

佐藤昌宏佐藤昌宏氏

EdTechを知れば、ひとつの価値観に縛られない

──とはいえ、受験や偏差値競争、学歴社会など、旧態依然とした教育がすぐになくなるわけではありません。私たちがEdTechを知っておくメリットは何でしょうか?

EdTechは、学びの選択肢を広げるとともに、将来の選択肢を広げます。

たとえば、子どもが不登校になったとしましょう。保護者がEdTechの世界を知っていれば、子どもに自宅で学ぶ方法を提供できます。また、子どもが何か好きなものを見つけたとき、それを深掘りする手段もEdTechにはあります。年齢や学校、場所や時間にかかわらず、いつでもどこでも学べる手段があることは、やはり子どもたちの可能性を広げると思うのです。

そして何よりも、従来型の受験や偏差値、学歴が、いかに限定された世界でしか通用しないかが良く分かります。

学びとは本来どうあるべきか。自分自身の人生を自分の手で良くするために、EdTechの世界を知ってほしいと思います。