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人民元安が加速…!中国、メンツを賭けた通貨防衛の厳しい行く末

「1ドル=7.0元」死守は絶対なのか

中国の外貨準備高が1年半ぶりの低水準にまで減少!

米国の中間選挙報道に隠れて注目度が薄れてしまったが、11月7日、中国人民銀行(PBoC)から発表された10月末時点での外貨準備高の動きは金融市場の先行きにとって気になるものだった。

10月末の中国の外貨準備高は前月比▲339.3億ドルの3.05兆ドルで、予想以上の減少となった。

水準としては2017年4月以来、1年半ぶりの低水準となる。現在の元安相場に対してそれだけ通貨防衛を目的とする元買い・ドル売り為替介入を行っていたことになる(下記図表)。要するに、実弾投入が必要なレベルまで資本流出圧力が強まっていることの証左である。

ドル/人民元相場に関しては、今年3月下旬に元高・ドル安傾向が頭打ちとなり、そこから緩やかに元安・ドル高方向へ転じた後、6月半ば以降、急激にその動きが加速して足許の6.92付近に至っている。こちらも約1年半ぶりの元安水準となる。

3月下旬は鉄鋼・アルミニウムに対する追加関税が、6月半ばは知的財産権侵害とする追加関税が唱えられ始めたタイミングであるため、現在進行している元安は米中貿易戦争における1つの対抗策という理解がもっぱらである(あくまで状況証拠から類推した仮説ではあるが)。

 

中国の対米輸出に対する10%の追加関税は、10%の元安・ドル高と基本的には同様の経済効果があるのだから、対抗策としては自然である。また、減速する国内経済への刺激策という見方も同様に一般的だろう。

要するに、そうした「故意的な元安」という理解が支配的だからこそ、10月の米為替政策報告書を前にして中国の為替操作国認定がまことしやかに取り沙汰されたという経緯もあった。