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坂上忍さんが語る「俺のおカネ論」

カネで追い込まれる経験も大切だ
テレビ番組のMCとして姿を見ない日はないほどの大活躍が続く坂上忍さん。3歳の時、子役としてキャリアをスタート。芸能界を生き抜いてきた彼の言葉は、キレイゴトを剥ぎ取り常に人間の本質を突く。毎年年末になると、稼いだ金のうち「自分の報酬分」の残りすべてを競艇に賭けることは有名だ。なぜそうするのか。そこから何を得ているのか。著書『偽悪のすすめ』(2014年刊)で語られた「カネと人生訓」を特別公開する。
 

競艇で数百万円負けるより許せない「再入場料100円」

いまの世のなかには“総ケチ”という風潮があります。

アベノミクス効果や、東京オリンピック招致の成功などの影響で、景気が上向きになってきたなんて話もありますが、実際には、そう簡単に財布のヒモを緩められないという気持ちは理解できなくもない。僕だって、ケチなところは徹底してケチですから。

たとえば、高速道路のサービスエリアで食べるかき揚げうどんが大好きなのですが、僕の理想の価格は380~450円。でも、高いところでは600円くらいしちゃう。その金額がどうしても許せない。「あのさ、どうしてサービスエリアのうどんが600円もすんの?」と、心のなかで沸々と怒りが込み上げてきます。だから、そこでは食べずに、次のサービスエリアを目指して車を走らせます。

たしかに、ものすごく小さなこだわりです。でも、200円も高くなる意味がどうしてもわからないのです。よく見ると、質のよさそうな桜エビが入っていたりするのですが、中途半端な高級感の演出なんて僕はまったく求めていない。どちらかといえば、サービスエリアで食べるうどんは、はっきりとチープなほうがいい。

競艇に行って所持金がなくなったら、競艇場を出て銀行に金を下ろしに行きます。そのときは、必ず入場券にハンコを押してもらいます。ハンコが押されていれば、その入場券で再入場できます。入場料100円をもう一度払わなくて済むのです。この100円は、絶対に払いたくありません。

「なんで一日で何百万円も使う奴が、たった100円をケチるんだよ」と突っ込みが入りそうですが、そこだけは堅実なんです。

勝負をするために種銭は必要なもの。増えることもあるし、ゼロになることもあるもの。再入場の100円は、払う必要がないもの。ケチというか、僕としては、この100円を払う意味がわからない。

そんなこだわりというか、ケチな部分は誰もが持っているはずです。