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2020年、トランプ再選を止められる民主党大統領候補は誰か

噂の候補を一挙紹介
渡辺 将人 プロフィール

反ペローシの中道派若手?

第4に、新世代候補である。

中道派が支援しているマサチューセッツ州選出セス・モルトン下院議員は退役軍人の穏健派で愛国心を持つ民主党という新世代の代表だ。今回の勝利で3期目に入る。中道派の希望の星ながら、ペローシを下院議長にすることを望まない反乱分子の筆頭で、リベラル派の重鎮らからは鼻持ちならない若手議員として敵視されている。

セス・モルトンセス・モルトン下院議員〔PHOTO〕gettyimages

民主党の幹部は、サンダース派と中道派の二方向から、反乱の気配を感じながら党運営を進めることになる。

為替操作や貿易の面で対中強硬派であるオハイオ州選出ティム・ライアン下院議員は保護貿易色が強く「アメリカ製購入」運動も提唱している。今回も再選された。ライアンはペローシに歯向かって党内で下院議長の席に挑戦した過去があり、生意気だとリベラル派の怒りを買っている。

コネチカット州選出クリス・マーフィー上院議員がいる。中間選挙で2期目を勝ち取った。マーフィーは地元で2012年に起きた小学校乱射事件以来、銃規制の熱心な旗振り役で、銃規制を求める団体や若者の間で評判がいい。リベラル派は「ダークホース」と持ち上げるが、銃を中心争点にする候補では田舎の保守的な民主党員の支持が得にくい。

他には、ヒスパニック系でオバマ政権の住宅都市開発長官を務めたフリアン・カストロがいる。党内では「本命には程遠い」との辛口評価が強いが、双子の兄弟であるホアキン・カストロ下院議員が米議会のジャパン・コーカス(日本議連)の共同議長で日本にとっては興味深いパイプではある。

彼らはいずれも2020年時点に40代の若さが売りである。

また、元下院議員でオバマ大統領の首席補佐官を務めた、シカゴ市長のラーム・エマニュエルもいるが、シカゴ政治関係者は現時点では「出馬はない」と躍起に否定する。

 

第5に、州知事・市長系候補としては、ニューヨークの政治名門クオモ家の一人にしてクリントン政権住宅都市開発長官だったニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事がいる。今回の中間選挙で勝利し、3期目に入る。

また、大統領選挙への初挑戦は1976年である古参のカリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事も情熱的支持者を持つ。だが、2020年時点での年齢は82になり、知事も今期で引退するので可能性は薄い。

ちなみにカリフォルニア州知事に新たに就任するギャビン・ニューサムも2020年は早いが将来的には可能性がある。ワイン関連事業の共同経営で成功した起業家で、元サンフランシスコ市長だ。同性婚容認にいち早く動いたリベラル派だが、労働組合とは一線を画すビジネス寄りの路線で注目株である。

カリフォルニア州には、ユダヤ系(母方)とイタリア系メキシコ人(父方)のルーツが異色のロサンジェルス市長のエリック・ガルセッティもいる。

ほかにルイジアナ州の政治名門一族出身のニューオリンズ元市長のミッチ・ランドリュー、ビル・クリントンの腹心で民主党全国委員長も務めたことがある中道派の元バージニア州知事のテリー・マコーリフ、そして既に出馬宣言をしたコロラド州知事のジョン・ヒッケンルーパーもいる。

アフリカ系でオバマ流のカリスマで知られるデューバル・パトリック元マサチューセッツ州知事も人気があるが、かつてベイン・キャピタルに転職したことが批判されている。