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2020年、トランプ再選を止められる民主党大統領候補は誰か

噂の候補を一挙紹介
渡辺 将人 プロフィール

サンダースを毛嫌いする中道派の民主党地方委員はこう述べる。

「民主党を欧州のような社会主義的な政党に変えたいニッチの党員が10%いてサンダースを支えている。カルト的な人気が衰えず、ネット上で少しでもサンダースの悪口を言えば、総攻撃を食らう。私など “サンダースに会えば会うほど、魅力のない人と分かる”と書いただけなのに、ものすごい人数にブロックされた。サンダース支持者の“グラジュエート・スチューデント(大学院生)プロレタリアート”の仕業だ」

なるほど中間選挙ではオカシオ・コルテスら、サンダース派の若手の伸びに弾みがついている。彼らはかつての党内改革派であるリベラル派にも挑戦を挑む可能性があり、ペローシら執行部は下院で勝利したはいいが、新人議員団を制御できるのか内心では不安にかられている。

大統領選挙で決定的に重要なアイオワ州の民主党関係者が「中西部はブロンクスとは違う」と釘を指すように、現時点でオカシオ・コルテス旋風がリベラルな都市部限定の現象であるのは事実だ。

オカシオ・コルテスオカシオ・コルテス氏。今回の中間選挙で初当選し、史上最年少女性下院議員となった。29歳〔PHOTO〕gettyimages

サンダースが「自分は出ない」と宣言するまで彼への期待感は続くが、「若手にバトンタッチしたい」と宣言すれば、コルテスらにお墨付きが与えられ、反民主党エスタブリッシュメントのうねりが若年層を震源に加速する可能性がある。

 

リベラル派の本命?

第2に、民主党のポピュリスト集団で、筆頭が元ハーバード大学ロースクール教授の知性派にして反大企業、金融規制の闘士であるウォーレン上院議員だ。「女性初」大統領の捲土重来のシンボルでもある。

エリザベス・ウォーレンエリザベス・ウォーレン上院議員〔PHOTO〕gettyimages

サンダースの政党への帰属の薄さを嫌う民主党リベラル派の期待を一身に集める。だが、サンダースと支持母体がかなり重なるため、ウォーレンの出馬が確実になればサンダースの勝利は困難になる。

そもそも2016年にサンダース運動が発生したのも、ウォーレンが出馬を断念したからで、サンダースとウォーレンは「どちらか1人」でないと、予備選で票を食い合う宿命にある。

しかし、そのウォーレンも2020年時点で71歳となる。また、中間選挙終盤に「先住民DNA」騒動で印象を悪くした(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58275?page=3)。厳しい女性教師風(schoolmarm)で大統領のカリスマとは違うという党内批判もある。

ウォーレンと支持層が似ているのがやはりポピュリストで労組地盤を持つオハイオ州選出のシェロッド・ブラウン上院議員である。

また、2016年選挙でサンダースを支持したオレゴン州選出のジェフ・マークレー上院議員も勢いがある。マークレーは、カバノー最高裁の就任阻止運動で、連邦裁判所に資料公開を要求するなど独自の動きで党内評価を高めた。

2人とも今回の選挙で無事再選されている。