中間選挙の終わりは大統領選の始まりだ〔PHOTO〕gettyimages
# 選挙 # アメリカ # トランプ

2020年、トランプ再選を止められる民主党大統領候補は誰か

噂の候補を一挙紹介

中間選挙の結果

中間選挙2日前の11月4日、ペローシ下院院内総務の写真が大きく貼られたメールが舞い込んだ。

「民主党が下院で多数派になる可能性がある」「弾劾(IMPEACHMENT)」

という英文が飛び込んできたので、民主党が「弾劾」の伝家の宝刀を抜いて最後の一押しかと思ったら、「弾劾を阻止する防火壁を」という共和党のキャンペーンだった。

両党から送られてくるこの手のメールはSNS時代になっても減少していないが、量が多くてまともに読めない。迷惑メールとしてお蔵入りになるものもある。アメリカの有権者の反応も鈍化し、全国委員会のあの手この手も行き詰まりつつある。

電子メール自体がアナログな広報ツールになりつつあるそうした状況下でも、ペローシの顔写真と「弾劾」で恐怖心を煽るこのメールは鮮烈だった(共和党「下院自由基金」が発信元)。同じ日に民主党全国委員会からオバマ大統領のメールも送られてきていたが、いつもの「3ドル寄付」依頼で本人の写真もない味気なさだったのと対照的だ。

中間選挙の結果、共和党は連邦議会で下院議長の席を民主党に明け渡すことになったが、改選枠が有利だった上院では守りに徹して多数派を維持した。前回述べたように上院で共和党が多数派にとどまれば弾劾は容易にはできない(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58304)。

もちろん、2016年トランプ勝利の鍵になった中西部とラストベルトでの民主党の健闘は特筆に値する。

ペンシルベニア、ミシガン、ミネソタ(上院2議席)、ウィスコンシンの各州で上院選・知事選の双方に勝利し、オハイオでも上院選に勝利した。女性と若年層の民主党の全国得票率は圧倒的だったが、ヒスパニック系の民主党の得票率も2016年と比べてわずかながら増加した。

ただ下院の議席増の規模としては決して「青い波」とは言えない。民主党はフロリダで上院選、知事選の双方に敗北し、テキサス州でも共和党クルーズ上院議員が生き残った。

ちなみにカバノー最高裁判事の承認で動向が注目されたウェスト・バージニア州のマンチン上院議員は辛勝した(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57927)。トランプ地盤州の政治家の風見鶏的な処世術に新たな成功事例ができてしまったと言える。

 

カルト的人気を維持するサンダース

さて、中間選挙では話題にすることを禁じてきた大統領選挙に民主党はどう向き合うのか。2020年に期待されているのはどのような顔ぶれか概観してみたい。

第1に、バーニー・サンダース上院議員だ。

バーニー・サンダースサンダース上院議員〔PHOTO〕gettyimages

サンダースの反民主党・民主的社会主義は無党派と若者に未だに訴求力がある。今回の勝利で上院3期目に突入する。サンダースは最終的には出馬しない可能性が高いが、影響力を維持するために出馬する素振りを続けている、というのが民主党幹部の一致した見立てだ。

だが、2020年時点で79歳という年齢問題もある。外交について質問しても、常に回答が「経済格差是正」に戻ってくる単一思考も相変わらずだ。「筋は通っているが、政策のバランス上、大統領の器ではない」との批判は根強い。

しかし、「トランプという前例を経験した今、本人の外交への関心の薄さなど、もはや何の足かせにもならない」との声も肥大化している。