「裏千家」の前家元がついに引退を決断か…ささやかれる「裏事情」

週刊誌の報道も相次ぐなかで…

「スキャンダル」が次々と…

「裏千家」の前家元に留まらず、日本の伝統を伝える茶道の「顔」とでもいうべき存在が、千玄室・大宗匠である。

肩書が何十とある文化勲章の受賞者。世界60数カ国を歴訪、指導者たちに茶道を伝え、フランスのレジオンドヌール勲章を始め海外からも数々の勲章を贈られてきた。

戦中に学徒出陣した特攻隊の生き残り。「鍛えられた海軍魂は今に生きる」と、講演会などで語る通り、背筋は伸び、足取りもしっかりとし、95歳という年齢を感じさせない。

9月15日と16日は、名古屋で「東アジア茶文化シンポジウム」を主催、10月14日からは、ベトナム最大のIT企業「FPTホールディングス」に茶室を寄贈、日越外交樹立45周年記念茶会を開いた。

「人生100年時代」を迎えた今、現役で活動する最も情報発信力のある茶人にして文化人である。国内外に残した功績を否定する人はいない。

だが、“老い”は確実に大宗匠にも忍び寄る。耳は遠くなり、判断力は鈍った。

 

それでも人前に出て喝采を浴びるのが好きだから、その名前を利用しようとする人たちに踊らされることがあるし、荒稼ぎをする側近も少なくない。

そんな実態が、相次いで暴かれた。

『週刊文春』は、「裏千家大番頭のワイロ授受写真」(18年6月21日号)として、大宗匠の対外窓口である事務総長が、季節ごとに宗家に挨拶に訪れる会員らの寄付金を賄賂として受け取っている疑惑を報じた。「適切に処理している」と、事務総長は説明したが、報道後に退任した。

『週刊ポスト』は、「95歳千玄室と籠愛女性秘書との関係」(18年10月5日号)と題して、大宗匠が常に連れ歩く60代前半の女性秘書との親密な関係を報じた。耳の悪い大宗匠の世話係だが、その権力を利用した乱費などもあるとのことで、評判は良くない。

大宗匠は、戦国時代の茶人・千利休の流れを汲む裏千家15代家元で、16年前の02年、長男の千宗室氏(62)にその座を譲ったが、生来控え目で、偉大な父に従ってきた宗室家元は、「裏千家の顔」として動く大宗匠に意見することなどなかった。

だが、さすがに悪評が続き、それが「大宗匠の脇の甘さを利用された結果」(裏千家事情通)だということで、初めてといっていいほど強い口調で迫ったという。

「『もうあまり出歩かず、数多の肩書も外し、静かに余生を送って欲しい』と、申し入れたそうです。高齢化が進み、茶道人口も減少。立て直しを図るべき時に、『茶道外交』にうつつを抜かす時代ではない、ということでしょう。大宗匠も頷くしかなかった」(同)

静かなる引退が現実のものとなった。