写真提供:favy
# 評価制度 # 感情報酬

おカネよりも効果的?「感情報酬」重視するfavyのすごい評価制度

圧倒的に成長できるヒミツ

近年、「感情報酬」を重視する企業が増えている。これは「金銭」ではなく「ワクワクするようなポジティブな感情」を労働の対価ととらえる考え方だ。

しかし、「おカネ」ではない対価を提示されることで、人はどれだけ頑張れるのか? 実際に「感情報酬」を評価制度のベースに据え、圧倒的なスピードで成長し続ける企業、「favy」に、率直な疑問をぶつけた。

取材・文/黒川なお

「感情報酬」って何ですか?

「favyはこれからも、『感情報酬』×『挑戦』でガンガン攻めます」

そう話すのは、飲食業界のマーケティング支援をする「favy(ファビー)」で、人事を担当している星野良一さん。

こういわれても、すぐに理解できる人は少ないだろう。そもそも、「感情報酬」とは何か。「× 挑戦」とはどういうことなのか。以下の図とあわせて、一つずつ説明していこう。

まず「感情報酬」とは聞きなれない単語だが、これは、いわゆる「金銭報酬」の対義語である。

労働の対価として、「金銭報酬」の場合は当然ながらお金が支払われる。一方、「感情報酬」の場合、「好きを仕事にできる」「ワクワクしながら仕事ができる」「本気でやりたかったことに挑戦できる」といったモチベーションやポジティブな感情が対価となる。

 

近年この考え方を採用する企業は増えているようだ。ではなぜ、「感情報酬」を支持する企業が増えているのだろうか。そのメリットとして以下の4つが挙げられる。

・社員に圧倒的な主体性と責任感が生まれる
・挑戦しやすくなる
・活発なコミュニケーションが生まれる(自分が動かなければ仕事にならない)
・一人ひとりの自発的な成長が結果として組織を成長させる

favyも、「感情報酬」のメリットを存分に引き出しながら急成長を続ける企業の一つである。しかも、「感情報酬」×「挑戦」、つまり社員のもっとチャレンジしたいという欲求を満たす制度(詳しくは後述)を整備し、成長を促しているのだ

「たとえば同じベンチャー企業でも、『金銭報酬』×『安心』、『感情報酬』×『安心』という軸で働きやすい環境を実現している会社もあります。けれども僕たちは、感情報酬×挑戦をモチベーションの拠り所にしつづけることで、個人も会社もスピーディに成長していきたい。これを会社の人事方針としています」

同社は2018年7月に創業4年目を迎えたベンチャー企業だが、大手企業での安定や高給を捨てた人をはじめ、入社希望者が後を絶たない。

同社のビジョンは「飲食店が簡単に潰れない世界を創る」こと。そのためマーケティング会社でありながら、会員制の飲食店を手掛けたり、その仕組みを他社に横展開するなど、新しい事業に次々とチャレンジしている。

そして、同社のミッションは、「好きを仕事にする人を増やす」こと。つまり、favyは「飲食店が簡単に潰れない世界を創る」ために、使命感を持った人たちが「好きを仕事にできる」会社なのである。それゆえに、同社の姿勢に深く共感・共鳴した人たちが業界業種問わず押し寄せているのだ。

今回話を伺った星野さんもその一人。新卒で入った化学メーカーを辞めた後、不動産投資や大手アパレル企業で人事を中心に渡り歩いてきた。そして、「ビジョンが明確で、人を惹きつける強いものがあった」というfavy社長の高梨巧さんとの出会いをきっかけに、「飲食店が簡単に潰れない世界を創るために、ここで人事を極めよう」と入社した。

取材に同席してくださった佐藤直樹さんも、もともとは大和総研で経済分野を専門に仕事をしていた。「食」の分野はまったく未知の領域ではあったが、同社のビジョンに出会い強く共感したという。その頃、大手での考え方・やり方をベースに、もう一度学び直して新しいことにチャレンジしたいと思っていたタイミングでもあり、転職を決めた。

こうして同社にさまざまな分野から志の高い人材が集まり、成長し続けていけるのも、「感情報酬」×「挑戦」の仕組みがきちんと機能しているからだと星野さんはいう。