世界経済をけん引してきたGAFAに退潮の兆し

米国経済への影響は大

米国の先端IT企業であるGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)の今年7-9月期の決算が出そろった。各社の決算内容を見ると、今後、GAFA株に対する期待の盛り上がりがやや後退することが考えられる。それは、米国だけではなく世界経済にとって無視できないリスク要因になるかもしれない。

最も重要なポイントは、これまでのようなイノベーションが見られないことだ。人々が欲しいと思わずにはいられない、ヒット商品や新しいサービスが見当たらなくなっている。スマートフォン売り上げの伸び悩みはその一例だ。また、SNS関連企業に関しては個人情報保護にどう対応するか、先行きが見通しづらくなっている。

 

先端IT企業GAFAのイノベーション

近年、GAFA4社を米国のIT先端企業の代名詞として扱う専門家が増えている。その背景には、この4企業がイノベーションを発揮して、従来にはないサービスやモノ(最終製品)を生み出してきたことがある。GAFAのイノベーションは、米国経済が好調さを維持する大きな要因だ。それが、足許の世界経済を支えている。

イノベーションとは、端的に、わたしたちが「ほしい!」、「使いたい!」と思わずにはいられない、新しいモノやサービスを生み出すことだ。世界の若者のミュージックライフを一変させたといわれるソニーの“ウォークマン”はそのよい例だ。アップルのiPhoneにも同じことが言える。イノベーションを通してヒット商品を創造できれば成長は可能だ

2007年に発表されたiPhoneは、事実上、スマートフォンという小型コンピューターのコンセプトを世界に示したといえる。それには従来の携帯電話にはない新しい機能が搭載されていた。それが多くの人のほしいという気持ち=需要を取り込んだ結果、アップルの売り上げが増え、米国企業で初めて時価総額は1兆ドル(約112兆円)を突破した。

スマートフォンの普及とともに、他の新しいモノやサービスも創造された。フェイスブックに代表されるSNS、アマゾンやグーグルのクラウドコンピューティングサービスはその例だ。また、アマゾンはネットワークテクノロジーを駆使して世界の物流に革命を起こしたといえる。その結果、ネット経由での消費が増加している。

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