子どもを医学部に合格させるには、ホントはいくら必要かご存じですか

サラリーマンの年収越えは当たり前です
原田 広幸 プロフィール

予備校代は、授業提供数も考慮に入れて

(1)予備校・スクール費用[大手:60万~200万円/医系200万~600万]

自学自習で医学部に合格するのは、本当に至難の業だ。これは、私自身が予備校を経営していたから言うのではなく、吉田兼好の『徒然草』にもある通り、「少しのことにも先達はあらまほしきことなり」が真相なのだ。

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特に初学者にとっては、先生がいるのとそうでないのとでは、勉強の理解度と効率性に大きな差が出てくる。できるならば、近くのスクールに所属して、指導を受ける環境を作るのが理想である。

スクール費用の目安は、大手予備校(代ゼミ、駿台、河合塾など)の年間学費が平均で60万~120万程度(夏期講習等を含めない場合)、大手予備校の医系コースで200万程度である。

 

他方、いわゆる医学部指導を専門とする「医系予備校」(医系、医専と呼ばれる)の学費は、個別指導が中心となる予備校で年間学費600万以上、集団授業が中心となる予備校で200万~400万程度である。個別指導だけでがっつり医系の予備校の授業を受講した場合、800万円を超える場合もある。

「医系予備校」の学費の高さに驚く読者も多いだろう。ネットで検索すると、事情を知らない受験生などによって「ぼったくり」呼ばわりされることも多々ある「医系・医専」だが、本当にぼったくりであるところは、今やほとんどない。

学力が低い生徒でも、1年か2年で医学部に合格できるようにするには、少人数で、たくさんの授業(大手予備校の2倍以上はあるのが普通)を提供する必要がある。駿台や河合塾などの、一クラス100人もいるマスプロの授業についていける「超優等生向け」のカリキュラムでは、出題範囲を一巡することすら出来ないからだ。

医系予備校では、中学後半~高校3年分の学習範囲を一周し、問題を解けるようになったら、時間を区切って早く確実に解けるようにする。多くの「高額な」医系予備校で行われているのは、こういった、受験に必要なすべての授業のパッケージの提供。だから、高額なのだ。

したがって、大手予備校のみを一流とみなし、学費が高く小規模の予備校は二流・三流である、と判断するのは誤りだ。

大手と中小予備校の、「どちらの授業料が安いか高いか」という問題は、授業時間数・指導時間数を分母として計算して初めて意味があり、しかも、人数や、授業以外の教育サービスの有無も考えないと、一律に比較はできない。予備校を選ぶときは、そういった内容をしっかり把握することが重要だ。

医系予備校の良いところは、医学部志望者に特化したカリキュラムがあるという「効率性」、きめ細かな「少人数指導」が可能なこと、それから、「受験情報」(合格者の実例)の豊富さだ。

つまり、さまざまなタイプの「医学部合格(あるいは不合格)の実例」をみることができる。同じような仲間ができることや、授業時間数自体が多いというところもメリットだろう。

ちなみに、「合格実績」にも注意が必要だ。もともと成績の良い生徒しかとらない予備校の実績が良いのは当たり前。

河合塾や駿台の医系コースの上位クラスに入れるのは、超上位校出身の優等生のみ。彼らは、どの予備校に通っても、翌年はどこかに合格できる。もともとの学力がなければ、予備校ですら門前払いされることがあるのだ。

どれくらいの学力の生徒が、何か月で、どこまで伸びたか、そういう比較がなければ、予備校の教育力の判断はできない。この辺りは、予備校入学前の面談で、よく聞いておくとよい。

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