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伊勢丹幹部から転身し、改革! 東急百貨店会長の経営哲学

大塚英樹の「成功するトップの覚悟」④
ジャーナリスト・大塚英樹氏は、長年にわたり企業経営の最前線で「企業のトップ」という存在をウォッチしてきた。その中でいま、大きな変化が起きていることを感じている。大塚氏は近著『確信と覚悟の経営 ーー社長の成功戦略を解明する』で、16人の日本を代表する企業トップにその「確信」と「覚悟」を聞いた。短期連載でお送りする。第4回は、東急百貨店の二橋千裕会長に迫る。
 

カオスの街で最先端の店づくり 〝伊勢丹の二橋〟から〝東急の二橋〟へ

私は、会社を変える主役は№2だと考える。

私がいう№2とは、役職やポジションの「2番目」ではない。№2は、トップに意見を具申する参謀であり、ビジョンの具現化を補佐する役割を担う。

また、トップと現場の間を繋ぎ、社員の自発性を引き出し、モチベーションを高め、自由闊達な企業風土に変えていく世話役でもある。

一方、社長の仕事は、№2に自らの夢やビジョンを語り、それへ向けて会社全体が動くように仕向けること。あとは、№2がその舞台作りを行い、社長の意図を社員の心に響くように伝える。

社長の意思を社員に転換させる№2の不在が生んだ悲劇は数多い。  

その点、2018年2月、東急百貨店の社長から会長に就任した二橋千裕は、№2づくりに熱心に取り組んでいる。  

撮影:中村介架

二橋は、2010年1月、伊勢丹の代表取締役専務執行役員を経て同社の社長に就任した。以来、東京・渋谷に商業施設「ヒカリエ」の「シンクス」、東横店1、2階に自主売り場「SHIBUYAスクランブル」、銀座にセレクトストア「ヒンカ リンカ」を開業、着実に業績を向上させている。  

そんな二橋流経営とは──。