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追い込まれる長期収容外国人…「帰るに帰れない人々」をどう捉えるか

これでわかる深刻な問題の構造

外国人労働者の受け入れ拡大を目指す政府の入管難民法改定案。今週から国会での審議が始まるとされ、注目度が高まっている。

その一方で、近年法務省・入国管理局の施設に長期間(6ヵ月以上)収容される外国人の数が増えていることをご存知だろうか。2016年末は313人だったそれが、わずか1年半後の18年7月末には709人へと2倍以上に増加した。収容外国人全体に占める長期収容者の割合も同期間に28%から54%へとほぼ倍増している(朝日新聞)。

日数に上限のない収容、度重なる自殺や自殺未遂、職員による暴行、不十分な医療アクセス、シャワー室への監視カメラの設置、退去強制による家族の分断――これらのショッキングな報道に接し、この問題をどう捉えるべきか困惑している方も多いのではないか。つい昨日のことだが、6人部屋に17人を監禁し、そのまま24時間以上施錠という報道もなされた。

収容されるのは日本に滞在する正規の資格を持っていない人々だ。そうであるとはいえ、なぜ自由と民主主義を掲げるこの国でここまでひどい事態が起きているのか。旅行客や労働者など、より多くの外国人を受け入れていこうという姿勢を見せている政府が同時にこうした締め付けを強めているのは一体なぜなのか。

 

実際に起きている事象をその背景や構造まで含めて理解するために、この記事では「収容」とは何なのか、日本政府の「収容政策」がどんなものでそこにはどんな問題があるのか、より良い収容政策があり得るとすればどんな視点から論じればよいのか、こうした点に沿って議論の整理を試みたい。

記事を執筆するにあたり、この分野を専門にされている指宿昭一弁護士にお話を伺った。

いつから収容が長期化したのか?

最初に事実の確認から始めよう。収容が目に見えて増加したのはいつ頃からなのか。以下のグラフは、法務省の第7回出入国管理政策懇談会に入管が提出した資料及び今回の報道から、被収容者の人数とそのうち半年以上の被収容者が占める割合を時系列でまとめたものだ。

これを見ると明確に分かる通り、長期の被収容者が全体に占める割合が目に見えて増えているのは昨年、つまり2017年からだ。

2012年から16年頃までは長期の被収容者が全体に占める割合が30%前後を推移しているが、それが17年に42.6%、18年7月末には54.2%にまで上昇している。

このデータに現れる変化は指宿弁護士の現場感覚とも符合していた。

「3年前くらいまでは私の感覚だと原則7〜8ヵ月で仮放免されるというのが一般的な形でした。ただ、色々な人がいますから、例えば犯罪をしてしまった人とか状況が悪い人については1年だったり、私の依頼者では最長で2年だったんですよ。

それが今は7〜8ヵ月なんてありえない。1年もありえない。私の依頼者で最長2年半です。仲間の弁護士が大阪で国賠訴訟やっている件だと、こないだやっと仮放免されましたけど3年半ですよ」

やはり数年前から入管の収容に関する運用のルールが変わり、結果として収容が長期化しているということのようだ。