TBS『下町ロケット』とテレ朝『リーガルV』の安定感ったら…

ところで、どうした王者・日テレ?
週刊現代 プロフィール

今秋の大穴としてドラマ通が声を揃えるのが、NHKの『昭和元禄落語心中』(金曜22時)。昭和を生きた落語の名人の生き様を描く。前出の亀和田氏もこう期待する。

「落語家の柳家喬太郎が監修していることから本気さが伝わります。脚本も朝ドラ『マッサン』を担当した羽原大介氏ですし、しっかりとした落語を見せるということに加えて、芸人の滅茶苦茶な部分を描いてくれると思います。

原作がいいので、どうやっても傑作になるとは思いますが、NHKがやることに意味がある。

局を挙げて落語を取り上げてきた実績があり、一人の人生を描く連ドラも多い。今作でも若手の岡田将生が青年から老年までを一人で演じるというから楽しみです」

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ほかにもNHKでは、『ぬけまいる』(土曜18時5分)が通好みの時代劇になりそうだ。

小間物屋の女主人、一膳飯屋の娘、武家の妻の美女3人が三十路を過ぎて伊勢を目指す「抜け参り」に繰り出す……。共演は大地真央、舘ひろしとNHKらしく豪華だ。

「女子旅という現代風のストーリーが江戸時代に展開する。これは面白い着眼です。

しかも軽快に楽しめる時代劇を作らせたら、NHKの質は高い。そのうえ女性3人が田中麗奈、ともさかりえ、佐藤江梨子で、実際のキャリアとダブり、この虚実皮膜が興味をそそる。こと田中麗奈のデビュー時にも勝る現在の輝きは、特筆ものです」(映画評論家・樋口尚文氏)

 

日テレのドラマは識者からなかなか挙がってこない。視聴率トップが続いたことで、いつのまにかジャニーズなどの人気俳優ありきのドラマばかりになってしまったのだ。

連ドラは今季も苦戦は必至。唯一、新垣結衣が主演する『獣になれない私たち』(水曜22時)が一身に期待を背負う。

「恋愛や結婚に消極的な男女という現代的な問題に取り組んだテーマ型ドラマです」(藤井氏)

日本大学名誉教授で、ドラマ評論家のこうたきてつや氏もこう評価する。

「新垣結衣、松田龍平、田中圭、黒木華という若手実力派を揃えたキャスティングに加えて、脚本がヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や『アンナチュラル』を手がけた野木亜紀子氏ですから、総合的な魅力は今期で一番でしょう。

特に、野木氏の脚本はラブストーリーでも、犯罪捜査ものでも、ごくごく日常的な言動でキャラクターを立たせる術が秀でています」

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