TBS『下町ロケット』とテレ朝『リーガルV』の安定感ったら…

ところで、どうした王者・日テレ?
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NHKの落語モノに注目

年間の視聴率争いからは置いてきぼりのフジテレビだが、今クールのドラマは前評判が高い。

織田裕二と鈴木保奈美が共演する月9ドラマ『SUITS/スーツ』(月曜21時)は第1話の視聴率が14.2%と好スタートを切った。織田が演じるエリート弁護士が主人公。テレビドラマ研究を行っている中央大学文学部長の宇佐美毅氏が解説する。

「私自身は癖が強い織田は苦手な俳優でしたが、このドラマでは敏腕だが傲慢な弁護士を演じ、その癖が活かせる役どころになっています。アメリカの人気法廷ドラマのリメイクで、目のつけどころが良かった。

人種のるつぼであるアメリカの大作ドラマは展開が速く、万人向けに作られていますから、日本でも通用する面白さがあります」

 

フジの『僕らは奇跡でできている』(火曜21時)も期待値は高い。主人公である、動物行動学を教える変わり者の大学講師を高橋一生が演じる。

「大学講師という職業がどう描かれるのか興味があります。また、動物ネタが楽しめる」(作家、評論家・小谷野敦氏)

「火曜21時の枠は、フジ系列の関西テレビの制作で、毎回ではないですが、東京のキー局があまり手がけない現代社会へのメッセージを織り込んだ良質の作品を作ってくる。

さらに脇役を田中泯、戸田恵子、小林薫という重鎮が固めているので、ドラマとして『外れる』ことはないと思っています」(社会学者・太田省一氏)

年齢を重ねるとどうしても敬遠しがちだが、今秋は恋愛モノを見てみるのもアリかもしれない。『90年代テレビドラマ講義』などの著書がある立教大学名誉教授(日本文学)の藤井淑禎氏が言う。

「朝ドラ『ふたりっ子』など'90年代のドラマ黄金期を代表する脚本家の一人、大石静さんのオリジナル作『大恋愛』(TBS・金曜22時)に期待したい。

若年性アルツハイマーを患う女性医師(戸田恵梨香)と元小説家(ムロツヨシ)の恋愛という設定、そして10年にわたる物語というのも作品にかける意気込みを感じます。

大石さんのシナリオはペース配分に優れていて、1話目から出会い、婚約破棄、発病とテンポが良い。最初に視聴者の心を掴む展開はさすがです」

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さらに藤井氏は、テレ朝の『あなたには渡さない』(土曜23時15分)も見逃せないと語る。突然現れた夫の愛人が「ご主人をいただきにまいりました」と告げるところから、物語は始まる。

「ラブストーリーの名手である小説家・連城三紀彦氏の原作というだけで期待できる。水野美紀さんの悪女役に注目です。型通りの悪女に陥りかねないので、そこからどれだけ抜け出せるか。これが作品の成功を左右すると思います」

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