Photo by Getty Images

日本メディアが報じない「トランプ支持急上昇」の裏事情

ヒントは2つの「カ」

"眠れる保守層"が動き出した

日本ではほとんど報道されていない上に、国民の過半は関心がないのかもしれない。ドナルド・トランプ米大統領の支持率がここにきて上昇しているのだ。

[写真]トランプ大統領の(ときに根拠は不明の)過激発言が保守派支持層を熱狂させている(Photo by GettyImages)トランプ大統領の(ときに根拠は不明の)過激発言が保守派支持層を熱狂させている(Photo by GettyImages)

米調査会社リアル・クリア・ポリティクスは10月23日、主要メディアの世論調査結果を集計、その平均値を発表した。昨年1月のトランプ政権発足後、6月4日に次ぐ最高値44.3%だった。驚きである。

当然ながら保守系FOXテレビは最高値の47%、そしてトランプ大統領に対する厳しい報道姿勢のCBSテレビが最低値の42%。

その理由を探ってみると、ヒントは二つの「カ」であることが分かる。

一番目の「カ」は、先にトランプ大統領から米連邦最高裁判事に指名されて、10月6日の米連邦議会上院本会議で賛成50票、反対48票の賛成多数によって承認されたブレット・カバノー氏(53)のことだ。カバノー氏の「カ」である。

 

あらためて指摘するまでもなく、学生時代の知人女性への性的暴行疑惑や最高裁判事としての適性を巡り、野党民主党だけでなく一部特定メディアから批判の集中砲火を浴びた同氏は、外交・安保政策はもとより銃規制、妊娠中絶問題を含む宗教政策から環境問題に至るまでトランプ大統領好みの超保守派である。

「反トランプ」を明確にしているCNNテレビなどは上院採決当日、キャピトル・ヒル(米議会)周辺が「Shame on you」(恥を知れ!)を連呼し、承認反対のプラカードを掲げた女性たちによって包囲されている映像(フェイク臭い!?)を繰り返し流していた。

[写真]米最高裁を取り囲んだ女性たち(Photo by GettyImages)米最高裁を取り囲んだ女性たち(Photo by GettyImages)

こうした抗議活動の盛り上がりに危機感を抱いたのがホワイトハウスと与党共和党執行部である。上下院ともに共和党が多数派である現在の米議会勢力図が11月6日の中間選挙で覆されるとの危機感がそれだ。そうでなくても、下院での逆転は不可避との見方が支配的である。

ところが、カバノー氏指名が承認されない可能性が強まったことで、それまで”眠っていた”保守系有権者がトランプ大統領の扇情的な民主党批判によって目を覚まし、中間選挙に関心を抱くようになったのだ。事実、不在者投票手続きをする有権者が急増している。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら