知られざる男性不妊、実は「あの行為」が妊娠を阻んでいた可能性

夫婦の3組に1組が悩んでいる
トイアンナ プロフィール

簡単になった精子の測定

ただ、男性へ「頑張れ!」というだけでは産婦人科や泌尿器科へ行く心の障壁は取り除けない。そんな方のために、最近はアプリも登場した。

Seem(シーム)は、スマホのカメラ機能を使った精子のセルフチェックアプリだ。キットを購入すれば自宅で簡単に精子の濃度と運動率を測定できる。産婦人科へ行くのに抵抗がある男性も、これなら気軽に測定できるという。

吉川さん:お酒を控えたり、ジョギングするだけで精子の運動率って結構変わるんですね。こういう数字で成果が出るアプリがあると、男性は動きやすいと思います。

詳細にわたる正確なデータは、病院で検査するのが一番だ。しかし身近なキットがあるだけでも、男性にとってうれしいニュースだろう。

 

意外な「あの行為」が精子をダメにする

さて、精子を活発化させる習慣や、計測する方法については教わった。そこで最後に精子をダメにする悪い習慣について、吉川さんからうかがった。

吉川さん:基本的には、股間を温める行為がダメとされています。代表的なものがサウナですね。熱いお風呂も同じ理由で控えていただければと思います。

布で覆われると熱がこもってしまうので、ブリーフの方はトランクスへ変えていただいて玉を温めないようにしてほしいですね。また、意外な話だとパソコンを膝に置いて仕事をするのも精子に悪いとされています。

〔PHOTO〕iStock

――パソコンを膝に置くだけでもダメなんですか?

吉川さん:陰のう、つまり玉の温度が1℃でも上昇すると、精子の運動率は下がってしまうんです。過去の研究で、ノートパソコンを膝に1時間置いて作業をすると、陰のうが平均2.1℃上昇するとわかりました。あくまで可能性としてではありますが、避けた方がよいでしょう。

最後に、自慰を我慢しないこと。古い精子は新しい精子を痛めつけてしまうので、我慢せず自慰をしたほうが精子の健康にはよいとされています。男性は我慢すると「渾身の一発が出る」という考えをしがちですが、それは違うよ、と付け加えておきたいです。

ブリーフよりトランクス、くらいは知られていても「膝の上にパソコンを置く」ことまで禁止事項にあるとは知らなかった男性も多いだろう。善は急げ、この記事が今からでも習慣を見直して、男性不妊を防ぐきっかけになればと願っている。