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積水ハウス地面師事件「複雑な地面師グループ」の全貌が分かった

さらに10名近くが逮捕予定者

過去の地面師事件との連関

大手住宅メーカー・積水ハウスが、「70億円の土地取引において事件が発生、捜査当局に刑事告訴する」という発表を行なった17年8月2日の翌日、私は本サイトで「積水ハウスから63億円をだまし取った『地面師』の卑劣な手口」と題して、「成りすまし女」の偽造パスポートなどを公開、犯人が地面師グループであることをスクープした。

それから1年2ヵ月が経過した10月16日、警視庁は旅館女将に成りすましていた羽毛田正美容疑者(63歳)らを逮捕した。主犯格のカミンスカス(旧姓小山)操容疑者(58歳)は、逮捕直前、フィリピンに逃亡し、取り逃がしたものの、これまでに9名を逮捕、全容解明へ向けた捜査が続いている。

 

JR五反田駅から徒歩3分の好立地にある「海喜館」という敷地面積600坪の旅館を巡る地面師事件は、「地面師という詐欺師グループが世の中にはいて、積水ハウスのような大会社もだましてしまう」ということを、世に知らしめたことが、唯一の“功績”だった。

私は、この事件を継続取材した。積水ハウスは調査対策委員会を立ち上げ、「だまされるに至った理由」を解明、所有権移転の仮登記をめぐる民事訴訟も始まっている。

もちろん、警視庁は被害金額が大きく、ワイドショーなども取り上げる事件となったことで捜査を急ピッチで行なっていた。

そうした動きのなかで判明したのは、この事件が都心の地価高騰に連動した地面師ブームの集大成であること、忖度が働くと大企業の堅固と思われる危機管理も、容易に突破されるもろいものであることだった。

指摘したいのは、積水ハウス事件は刑事的には単独犯罪として立件されるものの、構造としては人脈が幾重にも重なり合い、過去の地面師事件との連関のなかで起きているという点だ。

その複雑な事件模様は、海喜館の積水ハウス事件を含む6つの地面師案件をチャートにし、「数十億円を騙し取る集団…これが『地面師村』相関図だ!」と題して、本サイトで記事化した。

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