全706議員調査で見えてきた「将来、総理になれる意外な人物」

「上に従順な者」が勝つとは限らない
週刊現代 プロフィール

 

現在、安倍が「細田派の後継者」として周囲に公言する一人が、萩生田光一である。

「党人派として総理にかわいがられているが、野球部出身で図体が大きいこともあり、人を見下した尊大な印象」(全国紙政治部デスク・西川隆典[仮名])を与えるのは、若手議員の見方と一致する。人間力で大きく評価を下げ、5点に留まった。

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萩生田と並ぶ、細田派後継者と目されるのが、官房副長官・西村康稔だ。

「経産官僚出身で、他派閥議員も含めて政策グループも作るなど、政策力もあり有能です。しかし、やや軽率な点が、有力な総裁候補に挙がってこない原因です」(政治ジャーナリスト・田﨑史郎氏)

安倍は西村を早期から抜擢し、将来の総理候補として経験を積ませてきた。だがこの人物の「軽率さ」は、有名である。

「西日本で豪雨被害の危険性が高まった7月5日夜に、安倍首相らが宴会を開いた件が発覚したのは、西村氏がツイッターで写真を載せたから。人間が軽い」(上嶋氏)とはいえ、西村は合計で10点を確保し、総合ランキングで11位に入った。

 

これら細田派の有力候補を抑え高得点を獲得したのが、福田達夫である。

「父・福田康夫から帝王学を学び、余裕もある。父のもとで務めた首相秘書官の経験は大きい」と角谷氏が言えば、田﨑氏も太鼓判を押す。

「当選3回だが、情勢を見る目がしっかりしている。父親譲りの頭の良さに加え、人柄の良さもある。福田ブランドもあり、将来名前が出てくる」

菅義偉と並んで4位(15点)となった。

初の女性総理は…

これまで安倍の後継といえば、「禅譲」密約を交わしたとされる岸田文雄が既定路線だった。だが、総裁選の不出馬で、評価を大きく下げた。

「禅譲狙いが裏目に出て、総裁の芽は消えた。自身の派閥をまとめられず、戦略、政略、政局に疎く、勝負時を間違えたといっていい。自ら墓穴を掘ったようなもの」(野上氏)といった辛辣な意見が相次ぐ。

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かろうじて11点(6位)は確保したものの、衰退ぶりは否めない。一方、岸田派からは、閣僚経験者である小野寺五典(5点)や林芳正(7点)の評価が上昇中だ。

「岸田派では小野寺さんが有望。非常にバランス感覚が長け、敵も少ない。政策力にも優れており、良い意味での宏池会の伝統を引き継いでいるタイプだから、今後は注目しておく人物です」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)

総裁選で波乱を起こしたのが、竹下派だった。衆議院が安倍支持、参議院が石破支持と、ねじれを起こした。

石破支持を打ち出した陰のドン・青木幹雄や、派閥トップの竹下亘が、総理候補として念頭に置くのは、小渕優子だ。岸田と並ぶ11点(6位)を獲得した。

「過去のスキャンダルはあるが、禊も済んだと判断されれば、女性初の総理という道が出てくる。青木幹雄にもかわいがられているし、他派も乗る可能性がある」(西川氏)