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デキる女は、なぜ「高級和菓子」より「鯛焼き」をお土産に選ぶのか

お金が活きる「贈り物」の極意
風呂内 亜矢 プロフィール

高級和菓子よりも鯛焼き

取引先にお土産や差し入れを持参することも多いでしょう。その時、何をお持ちするかを、どのように決めているでしょうか?

入社3年目のJ子さんは、同じ部署の先輩であるK子さんから取引先C社を引き継ぐことになりました。

初めての一人担当なので、ドキドキワクワクしながらご挨拶に向かおうとしたところ、K子さんが「ちょっと待ってて」と、人気の和菓子屋さんに立ち寄りました。
もどってきたK子さんが手にしていたのは、きれいな季節の和菓子の詰め合わせ。
どうやら、予約していたようです。

Photo by iStock

C社で担当の方に引き継ぎのご挨拶をし、和菓子をお渡しして失礼したのですが、うっかり忘れものをしたことに気づいたJ子さんが一人戻ったところ、C社の社員さんたちが話している声が聞こえてきました。

「いつも高級な和菓子をくれるけど、数も中途半端だし、分けづらいんだよな。くれるなら分けやすいものにしてくれればいいのに。面倒だなあ」

J子さんがのぞいてみると、案の定、K子さんがお持ちしたお菓子のことでした。

「K子さんがわざわざ予約までして、人気のお菓子を持ってきたのに……」

悔しい気持ちになりましたが、そんなことを言うわけにはいきません。聞こえなかったふりをして、忘れ物を受け取り、J子さんは会社に戻りました。

 

それから1か月後、J子さんは一人でC社に行くことになりました。一緒に進めていたプランが完成した、そのお礼ということで、上司から菓子折を持っていくように言われたJ子さん。しかし、彼女の脳裏には、C社で聞こえてしまった会話がしっかり残っていました。

いったい何をお持ちすれば、気持ちよく召し上がっていただけるだろうか――。

J子さんは考えた末、C社の隣駅にある有名な鯛焼きをたくさんお持ちすることにしました。

すると、それが大好評。「あの時の鯛焼きおいしかったよ」と、様々な人に声をかけてもらえ、担当して1か月で、C社の方に一気に自分の名前を覚えてもらうことができたのでした。