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北海道の被災地に9億円を寄付した、86歳の実業家ってどんな人?

すごい男がいたもんだ

周囲に惑わされず、信じる道を歩み続ける老賢人が、日本には過去にも現在にもたくさんいる。本日発売の週刊現代では、誰もが驚く「すごい男」たちを大特集。その生き方はきっと参考になる。

稼いだカネを寄付し続けて21億円

北海道地震の被災地に9億円の寄付をして、10月上旬に大きなニュースとなったのが、小竹正剛さん(86歳)だ。このときだけでなく、彼はこれまで故郷である北海道に寄付を続けており、合計は21億円にものぼる。

マスコミの前にはほとんど姿を現さず、「札幌市在住の実業家」とだけ報じられている小竹さんはどんな人物なのか―。

札幌市の郊外にある一軒家が小竹さんの住まい。資産家らしからぬ、慎ましい平屋建ての家屋だ。

「小竹さんは夫婦二人暮らしで、生活ぶりは質素そのものですよ。奥様をよく見かけますが、手ぬぐいのような布を頭に巻いて、自宅の裏手にある花畑で作業しています。小竹さんが派手に飲み歩いていたというような話も聞いたことがありません。

普段から近所にある安売りで評判のスーパーで、小竹さん夫婦は買い物しています。二人ともとても温厚な方で、近所で悪く言う人はいないと思いますよ」(近隣住民)

小竹さんは札幌生まれ。父親は石川県出身で戦前に北海道に移り住み、銭湯を5軒ほど経営して、実業家として成功した。小竹さんの親族が明かす。

「当時は裕福だったのですが、戦争で銭湯を失い、戦後は農業を始めました。正剛さんは三男で、定時制高校に通っていました。それは昼間に家業の農業を手伝うためです。

すでに両親が高齢で、人手が必要でした。兄たちは大学を出て獣医などの職業に就きましたが、正剛さんは中学卒業後から、すぐ働いていましたね」

 

大学への進学を諦めた小竹さんは、農業に精を出した。その甲斐もあって小竹家は土地を買い増し、いつしか一帯でも有数の地主になっていた。

小竹さん自身も、家業以外に石油やLPガスの販売業を始めた。会社名は「小竹燃料店」だ。名前の通りの個人商店で、ほとんど夫婦二人で切り盛りしていたという。次に小竹さんは所有していた土地にビルを建て、不動産業にも乗り出した。

「一時は結構な土地を所有しており、マンションや貸倉庫も経営していた。自宅にしても、以前はもっと広くて立派な2階建てでした。しかし、老後を考えて平屋に建て替えたんです」(住民)