妻を亡くした男性は、余命が短くなる可能性が30%も高かった

「自立」が豊かな終活につながる
小谷 みどり プロフィール

もちろん、実際にリスクに遭遇したとき、どうそれと向き合い、現実と折り合いをつけるかという心持ちもとても大切です。

没イチ会のメンバーに共通しているのは、配偶者と死別したとき、悲しみ苦しみながらも、「このままではいけない」と、一歩踏み出し、這い上がる勇気を持ったということです。

起きたことは元に戻せないのですから、配偶者のいない人生を嘆き悲しむよりも、この先、自分はどう生きるかということをポジティブに考えるしかありません。それが、没イチ会が掲げる「死んだ配偶者の分も、2倍人生を楽しむ」ことにつながっているのです。

 

死に方を自分で決められるとしたら

もし自分で死に方を決められるとしたら、みなさんはどんな死に方をしたいでしょうか。寝ている間に心臓が止まるなどして、ぽっくり死にたいでしょうか、それとも多少寝込んでもいいので、何かの病気で看取られながら亡くなる方がいいでしょうか。

私が関わったある調査では、50代以上ではぽっくり死を望む人は、既婚者よりも、配偶者と死別した没イチに多いことが分かりました。ぽっくり死にたい人にその理由をたずねると、没イチの人では「家族に迷惑をかけたくないから」という理由を挙げた人がとても多いことも明らかになりました。

長患いをしても、介護をしてくれる配偶者がいない没イチにとっては、子供には迷惑をかけたくないので、ぽっくり死にたいという思いがとても強いのかもしれません。

そうはいっても、どんな死に方をするかは誰にも分かりません。もし寝ている間に突然心臓が止まってしまったら、誰が発見してくれるでしょうか。お葬式の準備はともかく、誰が家の片付けをしてくれるでしょうか。

配偶者より先に亡くなれば、きっと配偶者がすぐに発見してくれたかもしれませんが、没イチになれば、そんなリスクへの備えも必要になります。

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