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投資信託で「貯まる人」ほど、「時間を大切に」する理由

せっかちな人は金融機関のカモになる

銀行で投資信託を買うと「約半分」が損をする現実

「主要銀行・地方銀行29行で投資信託を保有している人のうち、46%は評価損益がマイナス」――先頃、金融庁が発表したこんなデータがメディアで取り上げられ、各所で話題になりました。みなさんの中にも、このニュースを見て、「損を抱えている人がそんなに多いなんてひどいな」と思われた方がいるのではないでしょうか。

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このデータは、投資信託を販売する金融機関に対し、金融庁が共通の「KPI(Key Performance Indicator)」を公表するよう求めたことで明らかになったものです。

共通KPIのうちの1項目が「運用損益別顧客比率」で、名前のとおり、その金融機関で投資信託を保有している人の運用損益別の割合が開示されるようになりました。

運用損益がプラスの人の割合が高いほど、その金融機関は投信販売に「顧客本位」の姿勢で臨んでいると評価できるというのがこのKPIの考え方です。

10月5日の日本経済新聞では、各社の開示データをもとに主要金融機関を比較した記事も掲載されました。2018年3月末時点で運用損益がプラスの人の割合が高かった上位3社は、すべて大手金融機関の系列に属さない「独立系」

ちなみに1位のコモンズ投信は98%、2位の当社(レオス・キャピタルワークス)は91%、3位のセゾン投信は85%の顧客の運用損益がプラスでした。この調査は各社で算出開始時期が異なることもあり単純に比較はできないですが、主要銀行・地方銀行で投資信託を買った人の半数近くが損失を抱えていたのと比べると、ずいぶん差があることがおわかりいただけると思います。

 

投資信託で「手数料」をたくさん取る手口

これだけ大きな差がついたのは、金融機関によって投資信託の販売姿勢がまったく違っているからです。

そもそも金融庁が共通KPIの開示を求めたのは、投資信託がひどい売り方をされてきたことに対する怒りの現れでしょう。

長きにわたり、多くの銀行や証券会社は投資信託を「収益を上げるための道具」として使ってきたふしがあります。

投資信託は買うたびに「販売手数料」を取れるので、短期間で何度も売り買いさせる、いわゆる「回転売買」を行う金融機関が少なくなかったのです。データからは、じっくり運用できず、販売手数料ばかり取られて損失を抱える投資家が多いことが浮き彫りになりました。