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あの時、こうしていれば…「生と死」を分ける病の決定的な一線

「問題ない」を信じすぎてはいけない

「問題ありません」。がん検査を受け、医師からそう告げられても、まったく安心はできないことをご存知だろうか。どこで生死を分けるのか、その一線をご紹介しよう。

毎年、人間ドックは受けていた

9月18日、総合格闘家の山本〝KID〟徳郁さんが亡くなった。享年41だった。

山本さんは父がレスリングのミュンヘン五輪代表・山本郁榮氏(73歳)、姉が総合格闘家の山本美憂(44歳)、妹がレスリング世界選手権優勝の山本聖子(38歳)というエリート格闘家一家。妹の聖子の夫はダルビッシュ有(32歳)だ。

自身もレスリング選手としてシドニー五輪を目指していたが、'99年の全日本選手権の決勝で惜しくも敗退。

総合格闘家に転身し、高い身体能力と日本人離れしたキレのある動きで「K-1」などで活躍、「神の子」と呼ばれた。

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そんな山本さんに胃がんが見つかったのは約2年前のこと。主にグアムで治療を行っていたが、病はみるみる身体を蝕んでいった。

今年の8月26日に自身のがんを公表したときには、グアムで、痛みや苦しみを和らげる緩和ケアを受けていたという。そうして、公表からわずか3週間余りで他界してしまったのだ。

「いま胃がんは内視鏡の治療が普及しており、初期の段階で内視鏡でがんを取ってしまえば、5年生存率は約95%あります。つまりほぼ完治するがんなのです」(「たまプラーザ南口胃腸内科クリニック」院長の平島徹朗医師)

 

胃がんの早期発見に最も有効なのは、胃の内視鏡検査と言われている。胃がんの初期は胃の粘膜の色の変化だけで、表面に凹凸が出てくると、粘膜下層に進行している可能性がある。

「胃の内視鏡検査は医師の熟練度によって早期のがんを発見できる確率が大きく変わります。食道から胃にかけては1本の直線なので、口から入れて、胃の中を見て、最後に抜くだけなら、比較的簡単なのです。

ただ、胃の中の微妙な色彩の変化を見抜くのが難しい。内視鏡を入れて出すことは簡単ですが、観察が困難なのです」(平島氏)

発覚から2年での急逝。山本さんは'15年まではリングに上がっていた。アスリートとして当然、身体のケア、検診は念入りに行っていたはず。

だが、胃がんで最も有効性の高い内視鏡検査でも、見抜けないケースはある。彼のがんも発覚した時は、すでに手がつけられない状態だったのだ。