http://star-ale.com/より

世界初! タイミングも色も指定できる「人工流れ星」の超技術

「流れ星の素」が宇宙から舞い降りる日

世界初の人工流れ星、まもなく宇宙へ

暑さもやわらぎ夜が長くなる秋は、天体観測に最適の季節。オリオン座流星群(10/21)、おうし座流星群(南群11/6、北群11/13)、しし座流星群(11/18)など、流れ星を見るチャンスも目白押しだ。

だが、こうした特別な機会でもないと、肉眼で流れ星を拝むのは難しい。美しい流れ星を、好きなときに好きな場所で見られたら──そんな夢を現実のものにしようとしている日本企業がある。宇宙ベンチャーの「ALE」だ。

同社は、「人工衛星を使って流れ星を生み出す」という世界初の試みをまもなく実現させようとしている。

この事業はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の「革新的衛星技術実証プログラム」に採択されている。

ALEが開発した人工流れ星用の人工衛星の初号機は、2019年3月末までにJAXAのイプシロンロケット4号機に乗って宇宙に飛び立ち、さらに2号機も2019年夏ごろまでに打ちあがる。

1年かけて宇宙空間で最終調整をした後、2機のうち運用可能な人工衛星を使って、2020年春に広島などの瀬戸内地域で人工流れ星をお披露目する予定だ。

ALEの人工衛星の初号機ALEの人工衛星の初号機(左)。縦横各60cm、高さ80cm、重量68kg。右は衛星内部に組み込まれる人工流れ星の放出装置

同社の岡島礼奈CEOは、子供の頃に『ホーキング、宇宙を語る』(早川書房)を読んで、宇宙と物理学に関心を持つようになったという。

その後、東京大学に進学し、天文学を専攻。在学中の2001年に見たしし座流星群の美しさに感動し、人工流れ星のアイディアを思いついた。

同大学で天文学の博士号を取得した後、ゴールドマン・サックスを経て、日本企業の新興国進出を支援するコンサルティング会社の立ち上げに参画。2011年に、長年温めていた人工流れ星の夢を実現させるため、宇宙とエンターテインメントを結び付けたビジネスを始めようとALEを設立した。

「人工流れ星」が生まれる仕組み

「人工流れ星」は、どのように作り出されるのか?

通常の流れ星は、宇宙空間にある塵が高速で大気圏に突入し、断熱圧縮が起こることで高温になって発光する。ALEは、超小型の人工衛星から流れ星の素である「流星源」を放出することで、その現象を再現しようとしている。

http://star-ale.com/より

まず、流星源と放出装置を内蔵した超小型衛星を宇宙に打ち上げる。打ち上げ後、人工衛星はゆっくりと降下し、地上から約400km上空の軌道にのる。

放出装置には、300気圧ほどのヘリウムガスが入っていて、それを使って進行方向の後方に高速で一粒ずつ流星源を放つ。それらが大気圏に突入すると、発光して人工流れ星になるのだ。