10月13日 華岡青洲が世界初の全身麻酔手術を実施(1804年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

江戸後期の外科医・華岡青洲(はなおか せいしゅう、宝暦10〔1760〕- 天保6〔1835〕年))が、この日、世界初となる全身麻酔による手術に成功しました。

青洲はオランダ医学に漢方を取り入れた外科治療を得意とし、この年に曼陀羅華(まんだらげ、別名チョウセンアサガオ)を利用した麻酔薬「通仙散(つうせんさん)」を完成させたところでした。

この薬の完成までには、妻の失明や、母の中毒死という多大なる犠牲が伴いましたが、製法が確立された後は多くの手術に役立てられたそうです。

なお、「通仙散」は青洲の弟子のみが教えられる秘伝の薬であったため、その作り方や成分などの記録は残っていないそうです。西洋でのエーテルによる全身麻酔の実施は1846年のことですので、日本はじつに40年も先を行っていたことになります。

先日のノーベル賞では本庶先生が医学賞を受賞されましたが、江戸時代にも世界の最先端の医療が日本にあったということには驚かされます。

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