ワークマンのカジュアル店が「ユニクロ」「ZOZO」よりすごいワケ

安くて超高性能な商品にお客が殺到
竹内 謙礼 プロフィール

ストレッチウェア1900円、軽量シューズ980円…

今年の9月、ワークマンが一般客向けの商品を揃えた店舗『ワークマンプラス』がららぽーと立川立飛にオープンした。

そこには常識外れな低価格商品がズラリと並ぶ。防寒機能付きのアウトドアウエアが3900円、ストレッチ素材のスポーツウエアが1900円、軽量シューズが980円と、同じららぽーとのフロアにあるアウトドアメーカーやスポーツウエアメーカーの半額から10分の1程度の販売価格で商品が販売されているのである。

もちろん専門メーカーが開発した商品のほうが性能的には上回る。しかし、カタログのスペックを見て、さらに実際に商品を手に取ってみると価格差ほどの性能差はないように思われる。また、実際に試着もしたが作業着のようなゴワゴワ感はなく、10倍の値段がつく専門メーカーのウエアと比較しても遜色はないレベルに仕上がっている。

そして何より感心したのがデザインだ。作業着のようなモサッとした無骨な雰囲気はみじんも感じられず、シルエットは非常にスマート。普段着として着用してもまったく問題がないレベルである。

 

「セール販売をしない」から安く作れる仕組み

このようなハイクオリティな商品を、なぜ低価格で販売することができるのか。

土屋常務に尋ねたところ、海外の協力工場の大量生産によるコストダウンに加えて、ワークマンならではの利点があることを教えてくれた。

「一般的なアパレルメーカーはデザインが古くなるとすぐにセール販売をして無理矢理売ろうとするんです。しかし、我々は取扱い商品があくまで機能性を重視した作業着。デザインが多少古くなったからといっても翌年もしっかり売れてくれます。

だからワークマンはセール販売に頼ることをしないから、その分の経費や手間を商品の価格に反映させて圧倒的な低価格商品を実現することができるんです」

ちなみにワークマンの4~6月期の決算では売上高210億円に対して利益は30億円。約14%の利益率。これはユニクロの利益率13%にも匹敵する数字である。この低価格で売ってもしっかりした利益が出せる価格競争力が、いずれ既存のアパレルメーカーの脅威の存在になっていくのではないかと想像してしまう。

もうひとつのワークマンの武器はネットの情報拡散力である。インフルエンサーの活用方法がとにかくうまいのだ。

先述した新店舗「ワークマンプラス」のららぽーと立川立飛店の場合、オープンに先駆けて著名なブロガーを招待して商品と店舗の発表会を開催。会場ではスタッフがブロガーに対して丁寧に商品を説明し、試着や写真撮影に応じるだけではなく、気になる商品はレビューすることを条件に試用サンプルを提供するサービスも会場で行っていた。

渡された資料には商品情報をネットで投稿する際の販促手法や注意点なども記されており、この部分からもワークマンのネット販促のレベルの高さが伺える。

「今現在、ワークマンと取り引きがある有力ブロガーは50人ぐらいです。年に2回ほどインフルエンサーのブロガー向けの発表会を行っており、皆、ワークマンのことが好きで遠方からでも発表会に来てくれます」