ブレグジッドは大正解 英国よ沈みゆくEUからいち早く脱出せよ!

移民拒否だけではないその経済的合理性
大原 浩 プロフィール

タイタニックから早く脱出せよ!

EU官僚も国連職員たちと同じように、自らの利益と権力の拡大、それに偏向的政治思想の浸透に躍起になっている。悲しいことにEU加盟国の国民は彼らを直接選ぶ権利を持たない。日本でも財務省をはじめとする省庁の腐敗がやり玉にあげられることが多いが、国連やEUの職員(官僚)の腐敗・硬直ぶりはその比では無い。

EU加盟国の一般国民たちは、そのようなEUの腐敗や官僚化にうんざりしているので、EUからの離脱の声が高まっているのだ。

また、EUそのものも、言ってみれば太平洋戦争末期に建造された「戦艦大和」のようなものである。航空機の時代になって空母が必要とされているのに、巨砲を搭載した巨艦を建造した日本の軍部が批判されるが、EUもまさに航空機の時代に取り残された巨艦なのである。

例えば、IMFによれば、1人あたりGDPの世界上位5か国は、カタール、ルクセンブルク、シンガポール、ノルウェー、ブルネイ。いずれも人口600万人以下の小国である。

特にシンガポールは、マラヤ連邦(現在のマレーシア)から追放される形で独立している。建国の父リー・クアンユーが、男泣きしながら国民に結束を呼びかけた演説の映像は、その追放が、当時の漁港に毛が生えた程度のシンガポールにとって、どれほどの危機であったのかを象徴している。

しかし、現在のシンガポールはマレーシアなど及びもつかない世界トップファイブの富裕国になっている。英国とEU(加盟国)との関係もたぶん同じようになるだろう。

 

英国のEU離脱が軽率だったなどいう批判があるが、そもそも英国はEUに加盟すべきでは無かったのだ。EUに加盟したことこそ、軽率であったと非難されるべきであろう!

またユーロ圏に入らなかったことはとても賢明な選択であったといえる。

もし英国がユーロを導入していたら、自国通貨(ポンド)への復帰は困難を極めただろう。ユーロを導入しないという賢明な判断のおかげで、簡単に離脱できるのだ。

現在のところブレグジットは無秩序離脱になる可能性が高いようだが、たとえ無秩序離脱になっても英国の離脱は正しい選択なのである。

簡単に言えば「英国がEUから離脱しても、米国、日本、シンガポールのような非加盟国になるだけで、これまで重荷となってきた分担金の支払いや、全体主義(官僚主義)的なEUの呪縛から解き放たれる」ということである。

ちなみにスイスはEUに加盟せずに特殊な関係を保っており、多くの恩恵を受けている(もっともEU側は苦々しく思っているが……)。

さらに、他の多くのEU加盟国にとって英国は最大の輸出先であり、それぞれの国が貿易黒字を稼いでいる「お得意さん」なのである。したがって、邪険に扱うことはできない。

また、最近その基盤がやや揺らいではいるがWTOが存在する限り、英国のEUとの「公正な」貿易は離脱後も保証される。もちろん、EU各国からいじめや嫌がらせを受ける可能性はあるが無視出来る程度のものであろう。