日本の「潜在投資家2000万人」を動かすための、ある試み

FOLIO・甲斐社長インタビュー
QREATOR AGENT プロフィール

パチンコにはお金を使うのに…

「潜在投資家」の態度を変容させるには、ロジカルに「左脳」に訴えかけるよりも、「右脳」に届くような本能を刺激する言葉選びが有効だと考えています。

既存サービスの多くは、「分散投資がいいですよ」とか「少額投資がおすすめですよ」といったロジカルな左脳的説明を訴求メッセージにしていますが、人は理論で納得はしても、行動にはつながりにくい。

日本人の投資リテラシーは、世界的に見ても低いとされていますが、相性自体は悪くないと思うんです。実際にビットコインやFXは日本人による売買が多く、金融業界内では「ミセスワタナベが動いている=日本人が動いている」という隠語があるほど。パチンコや競馬など、お金を“投資”するギャンブルも根強く支持されていますよね。これらは、実際に儲けられている人はごく一部、という大前提は置いておいて、「儲かる」という本能に届くメッセージが根付いたためだと考えています。

しかし、先述したような理由から、投資で「儲かる」と謳って、人を動かすことは本質的ではありません。では、はじめの一歩を後押しするメッセージはなにか。

私たちがたどり着いたのが、「ワクワク感」という言葉でした。いかにワクワクを提供できるか。これが投資業界に切り込むカギになります。


小学校4年生の時、父親が私にある算数の本を買ってくれたんです。大人でも理解が難しい方程式や定理を視覚的に教えてくれる本でした。ものすごく面白くてワクワクしたのを今でもはっきり覚えています。以来、算数にどハマりしました。そこで感じた「ワクワク感が人を動かす」という経験が、少なからず「FOLIO」というサービスにつながっていると思います。

本能的に楽しいと感じさせる投資をいかに実現させるか。その答えが「テーマ」という抽象的でイメージしやすいパッケージの設定でした。個別企業一社ごとの業績は分からないけれど、「自動運転車」や「電気自動車」などと言われると「なんとなくこれから伸びていきそうだな」と感じませんか。この“なんとなく”で投資へのはじめの一歩を踏み出せるのが「FOLIO」の魅力です。

もちろん、単に楽しいというだけではありません。投資テーマは、社内の投資戦略部とマーケティング部の意見をもとに選出し、国内の上場企業から独自のアルゴリズムによって設定されています。つまり、専門家が選んだ“いい感じ”の株式の詰め合わせギフトを購入できるような仕組みというわけです。また、大半のテーマは10万円前後という価格設定にしています。これも、できる限り投資を始めていただきやすくするためです。