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丸亀製麺のピンチを救った、超高額「肉盛りうどん」の奇跡

安易に値下げしない「脱競争」戦略
年商900億円、国内外1000店舗、既存店売上は対前年比100%以上を40か月以上達成……。日本を代表するうどんチェーン「丸亀製麺」は、なぜここまで急成長をとげることができたのか? その秘密に迫った『丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?』の著者で、創業社長の秘書をつとめる小野正誉氏が、「丸亀製麺」に訪れた最大の試練と、それをどう乗り越えたかについて語った。

丸亀製麺に訪れた最大の試練

人生に浮き沈みがあるように、丸亀製麺の歩みも山あり谷ありでした。

当初開店した店が次々に繁盛し、勢いに乗り、5年間で600店舗近く出店していました。ところが、そのまま国内で1000店舗を達成するかと思いきや、ガクンと売上が落ちていきました。

それは、高速出店していく中で、同じエリアに複数の店舗ができてしまったからです。同じ地域で2店舗あるぐらいなら、それほど影響はありません。むしろ、1店舗目で行列ができて諦めていたお客様に、もう一つのお店に足を運んでいただけるというメリットがあります。

しかし、3店舗目、4店舗目ができるとお客様が分散するだけで、元々あった2店の売上が落ちてしまいます。

 

その結果、既存店の売上が2013年3月期は94. 3%、翌年は96. 8%と100%を下回るようになり、2年半ぐらい厳しい状況が続きました(オープン後18ヵ月経過した国内の店舗が対象)。

それはつまり、1000万円売っていたお店だったら、売上が950万円程度になるということです。「それぐらいなら、たいしたことはないだろう」と感じるかもしれませんが、当時は既存店が8割ぐらいを占めていました。仮に600店すべてで月に50万円売上がダウンしたら、トータルで3億円の損失です。相当なダメージになることがおわかりいただけると思います。

その結果、2014年3月期の業績は、減益になってしまいました。減益に陥ったのは、鶏インフルエンザの影響で売上が激減したときと東日本大震災があった時以来です。右肩上がりで成長していた企業にもかげりがあるときはあります。

何も手を打たなければ、利益も売上もじりじりと落ちていくのは目に見えています。